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会議番号:2391

日本はもはや「経済一流ではない」と思いますか？

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【開催期間】
2008年03月10日より
2008年03月14日まで

円卓会議とは

このテーマの議長

中嶋　愛　プレジデントロイター編集部　副編集長

「経済は一流」といえる国や地域は？という問いに対して、北欧諸国、バングラディシュの農村、スペイン…………

議長コメントを全文読む

2日目までに届いている投稿から...

	北欧諸国 (am21・岡山・パートナー無・38歳)
「経済は一流」の条件は、「老後に不安がない」率が高いことと考えます。少子高齢化、人口減少は将来の生産性を引き下げる要因。働いても働いても老後＝将来の不安は消えません。その点、これらの問題を解決し、経済成長を遂げている北欧諸国を「経済は一流」と考えます。

自給自足の経済 (junno・神奈川・パートナー有・37歳)

バングラデシュの小さな農村はほぼ自給自足に近く、畑作のほかは生きるのに必要なものだけを取って生活していました。遠い国で起こったちょっとしたことでも全体が大揺れしてしまうグローバル経済よりも、ずっと一流の経済だと思いました。もっとも今の日本にはとても参考になりませんが。

GDPがすべてではない (雪の小町・海外・パートナー有・38歳)

ですが、日本の世界への発信力、発言力を見れば明かです。日本が世界経済においてどれだけ影響力があるかという視点でみれば一流でないと言えるでしょう。ただスペースシャトルなどでも取り上げていられるように、宇宙開発など多方面で日本はさまざまな開発に携わっています。経済大臣の発言は未来への警笛でしょうが、政治家には国民のConfidentを揺るがす発言よりも、もっとポジティブな言葉を使ってほしいですね。リーダーシップ力が政治に問われています。

国内事業への還元ナシだから (yoshino0202・東京・パートナー有・27歳)

日本はせっかく貿易での収益を上げているのに、その利益がうまく国内事業に還元されていないと、アナリストの方からお聞きしたことがあります。規制緩和と国内事業への投資とがうまく行かない限り、せっかく稼いだものも国外へ流れてしまい（米ドルへの投資）、その頼りにしていたアメリカも今やサブプライム問題でいつ倒れるか……　というところ。「円安円高」ではなく、「円弱円強」と考えるのであれば、すでに円弱の時代になっているといえるかもしれません。

	もともと一流ではなかったのでは (dokinchn・東京・パートナー無・41歳)
今まであまり一流とは感じた事はありません。高度成長期を子どもの頃経験していますが勢いだけの感じがします。その後も世界のトップレベルを維持してきているとはおもいません。

まだいけると思う、けど。 (雪蓮花・茨城・パートナー有・46歳)

部分的にYESとNOが交じり合ってる感じです。もうモノ作りニッポンの時代ではないという人もいますが、中小零細企業でも世界シェアトップという技術力のある会社は今でも多く健在してるし、そういう会社は時代のニーズを的確に掴んで柔軟にビジネスモデルを構築してきている。葉っぱを高級料亭に売って年収一千万のおばちゃんもいる。これで政治がもっとこういう現場をきちんとサポートすればもっと日本は経済発展できると思うのですが。大局と末端の歯車を組合すことが鍵なんじゃないでしょうか？

	経済一流国が思いつかない (おじゃおじゃ・千葉・パートナー無・26歳)
一生懸命考えましたが、経済一流国が思いつきません。サブプライムローンの影響もあり、世界的に経済が安定していないと思います。私は日本経済は良くなっていくという期待（自分を含めてみんなで良くしていこう）という気持ちがあるので、日本はまだまだ経済一流だと思いたいです。

「一流の下」があるなら (ハルミン・東京・31歳)

世界を考えればまだ一流ではないでしょうか。物価は安定しているし、政府発行のお金も安心して使えるし、モノやサービスは契約の期日に納品されることが普通です。ただ、G8や欧米・オセアニアと日本だけで考えた場合、そのなかでは中下位クラスになりつつあるのかなと思います（いま騒がれているのはそういうことですよね）。私としては昔の日本人に比べて時給はあがっているようにも思いますし、スペインのような（1日の半分くらいしか働かないけどとくに生活に困ってない）国が理想です。

3日目の円卓会議の議論は...

「パラダイス鎖国とガラパゴス化」

「経済は一流」といえる国や地域は？
という問いに対して、北欧諸国、バングラディシュの農村、スペイン……　という、
バラエティに富んだ回答をいただきました。どこも「経済大国」とは言えない国です。

経済大国であることは、経済一流であることの条件ではないようですね。
なぜこれらの国を挙げたのか、という理由ですが、

○北欧は、福祉に厚く、老後に不安がないうえに、経済成長もしている。
○バングラディシュの農村は、自給自足で、世界経済に影響を受けない。
○スペインは、あくせく働かなくてもそれなりの暮らしができる。

今回は「経済一流の条件」を言葉にしていただく目的で国名を挙げていただいた
ので、これらが事実として正しいかどうかは、ひとまず置いておきましょう。

いただいた投稿を見ると、経済が一流である条件として、
「自立していること」と「自律性があること」が挙げられるのではないでしょうか。
具体的に言えば、グローバル化の嵐の中で、国民の安全と安心が守られ、
景気が悪いときに自力で持ちこたえる力が備わっている、ということです。

そういう意味ではハルミンさんが指摘されているように「物価が安定し、
政府の発行するお金を安心して使える日本は、世界的に見ればまだ一流」と
いう見方も説得力がありますね。

一方で、海外にお住まいの雪の小町さんからは、日本は「世界への発信力、
発言力」が足りない、というご意見をいただきました。それで、思い出した言葉があります。

「パラダイス鎖国」

自国があまりにも便利で豊かで暮らしやすいがために、日本人が海外への
興味を持たなくなってしまったことを指すそうです。
言葉の生みの親は、海部美知さんというシリコンバレー在住のコンサルタント。
ブログで書いた文章が話題になり、このほど同タイトルの本も出版されました。
サブタイトルは『忘れられた大国・日本』です。

似たような意味の「ガラパゴス化」という言葉も最近はよく聞きます。
日本市場を外界から隔絶されたガラパゴス諸島になぞらえるときに使いますね。
国際競争力を持たない携帯電話などがよい例です。

皆さんはこの「パラダイス鎖国」という言葉を聞いて、何を感じますか。

中嶋　愛
プレジデントロイター編集部　副編集長


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