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今週のテーマ

会議番号:2443

後期高齢者医療制度、あなたは賛成ですか？

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【開催期間】
2008年05月12日より
2008年05月16日まで

円卓会議とは

このテーマの議長

藤田正美　『ニューズウィーク日本版』元編集主幹

皆さんの投稿がとても重く感じられます。Perlaさんが言われるように、もちろん高齢者がみな同じではありま�……

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3日目までに届いている投稿から...

まず、本人の意志を尊重します。 (山田詩伊子・山形・パートナー有・32歳)

本人の状態にもよりますが、本人の意志を第一優先したいです。我が家では寝たきりで会話もできない（ただ生きている、のみ）の祖母を8年間介護した経験から、折に触れ自分はどうしてほしいのかの話が出て、だいたいの希望は把握しているつもりです。線引きするならば、やはりこの日常の会話、その時の本人の希望からになると思います。高齢者にとって、大きな手術は体力的にもかなり負担がかかります。基本的には反対ですが、本人の希望を尊重します。

線引きすらできませんでした (くわん)

祖母が入院したとき、食事がとれなくなり病院から胃ろうを勧められました。延命治療を拒否していた祖母の意思を尊重し、胃ろうを断ったのですが、即刻退院してほしいといわれました。入所していた特養からも胃ろうを作らないと戻れないといわれ、ほかの施設も胃ろうがないと受け入れてくれず、胃ろうに同意せざるを得ませんでした。祖母は胃ろうを作ってから数日後に肺炎を起こし、亡くなりました。積極的治療を常に受け続けなければならないという状況に疑問を感じます。

高齢者が皆同じではない (Perla・千葉・パートナー無・38歳)

両親共に65歳以上、父は間もなく「後期高齢者」です。父は心臓、母は糖尿病合併症と共に疾患持ちですが、余程のことがない限り病院には行きません。医療費の問題ではなく単なる病院嫌いです。後期高齢者制度の背景に「高齢者の方が医療費を多く使う」という一般論があるようですが、医療のお世話になる度合いは高齢者とて皆同じではありません。ただ、現役世代より収入が減るのは同じです。そうした中、医療費を使わない高齢者に対し、同等の規則で保険料を徴収するのは何か違うと感じます。

	むずかしいですね。 (aek・愛知・パートナー有・31歳)
大きな手術が必要な場合、親が話せないのであれば、自分としては少しでも痛みがとれて長生きできる可能性があるのであれば手術をお願いしたい。親が話せるのであれば、本人と話し合い親の希望を尊重します。悪い内容でも涙をのんで……。

若者への教育と啓蒙 (ＩＰウーマン・39歳)

私の両親は「我々が病気になったら大きな手術は施さないで」と常日頃言います。しかしこれは今健康だから言えることであって、実際に死に直面したら、もっとうろたえるのではないかと予想しています。私自身も、きっと何もせずに放置することはせず、あらゆる手術を試みると思います。このような、看取る人が後悔しないための治療も多いのではないでしょうか。医療費を削減するには、皆が健康になり、医療機関にかかることなく老衰で死ねば良いのです。このためには若者への啓蒙の方が重要です。

先を見据えた制度なのか (hana hana・パートナー有・37歳)

財源が少なくなれば、新しい名前の保険を作って徴収しているように感じます。これからも財源が寂しくなれば、同じような保険を作り、名前を換え徴収するところを変えて行くのではないかと、不安です。本当にこれで100年は大丈夫と言うものであれば良いが、苦し紛れに作ったものであれば、この先不安です。

4日目の円卓会議の議論は...

日本の医療よりも進んだ医療がある

皆さんの投稿がとても重く感じられます。Perlaさんが言われるように、もちろん高齢者がみな同じではありません。病院知らずで全うされる方もおられます。高齢者の医療費が多いのは全体で見たときの話です。

私が言いたいのは、老人に対する医療が無駄だなどと誰にも言えないということです。手術などの負担をかけたくないと思う人もいるでしょうし、本人が望めば医者が反対してもやってあげたいと思う人もいるかもしれません。

つまり後期高齢者医療制度という名前で、75歳以上のお年寄りを「分離」し、さらに「かかりつけ医」を導入したのは、対象となる人々が「無駄な」医療をするのを止めさせるためではないかと思うのです。よく病院のハシゴ受診とか言いますが、それが医療費を増やす要因になるとは思いますが、だからと言ってそこを「合理化」することが国民を幸せにするのか、という気がします。

このへんで発想を変えたほうがいいのではないでしょうか。医療費がかさんで国が滅ぶ（といった人が昔いました。医療費亡国論と言います）なんてことはあるのでしょうか。キューバのような「貧しい」（少なくともGDPというような指標で見ればそういうことです）国でどうして高度な医療が安く（ほとんど無料で）できるのでしょうか。他にも医療費がほとんどかからない国はあります。

国民皆保険制度はたしかにいい制度ですが、それを維持するためと言われて、私たちは保険料の引き上げ、窓口負担の引き上げなどを受け入れてきました。そして挙げ句の果てに、後期高齢者医療制度という別の制度に放り込まれてしまうなんておかしくはないでしょうか。

さて皆さんにお聞きします。医療も含めて安心して老後を迎えられるために現役世代のうちに税金の負担が増えるのは納得できますか。それとも税金ではなく、自分の才覚で老後資金を蓄えるほうが納得できますか。

藤田正美
『ニューズウィーク日本版』元編集主幹


	「医療費は2006年4月からどうなったのか」池上彰の『解決！ニュースのギモン』
	「「国民皆保険を延命させるリスク」」藤田正美さん『私の視点』（2001年12月1日）
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