イー・ウーマン山野辺一記さんアニメーションのキャラクターに魅力を感じますか？

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会議番号:2478

アニメーションのキャラクターに魅力を感じますか？

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【開催期間】
2008年06月23日より
2008年06月27日まで

円卓会議とは

このテーマの議長

山野辺一記　アニメ脚本家、エッジワークス代表取締役

今回も、たくさんのご意見をありがとうございました。最近のキャラクターだけでなく古い作品のキャラクター……

議長コメントを全文読む

2日目までに届いている投稿から...

憧れとリアル感 (yakuya・福岡・パートナー有・33歳)

異世界だけど憧れとして『攻殻機動隊』の少佐(素子)。彼女の上司や仲間としての手腕、そして女性としての魅力。職場ではあんな存在になりたいと思いました。そして心に残ったNHKの『十二国記』。主人公の陽子と、その対照的な存在として居た(？)優香。二人の関係は私の心の葛藤そのものでした。当時私の心は優香に酷似していて、それを全部曝け出された様に視ていました。楽しんで見たというよりは、（良い意味で）お説教されるように視ていました。今思えばあれが当時の社会だったのでしょうか。

	理想の女性 (ポーチュラカ・福島・パートナー無・40歳)
心に残る女性キャラクターはたくさんありますが、宮崎駿さんの作品に出て来る女性は、強くて自分を持っていて好きです。どんな流行を反映していたのか、定かではないですが、いつも自分の理想の女性として、憧れの対象でした。

『エースをねらえ！』 (ＩＰウーマン・39歳)

女性のキャラクターで印象に残っているのは『エースをねらえ！』のお蝶婦人こと竜崎麗香。住んでいる家はお城のよう、あのしゃべり、巻き髪、背後に舞い散る薔薇の花、等々ゴージャスそのもの。『エースをねらえ！』に影響を受けてテニス部に入る子も多く、お蝶婦人しゃべり「……じゃなくてよ」も流行っていました。庶民には手の届かない生粋のお嬢様、という感じが憧れを誘ったのでしょう。今、お蝶婦人もどきの絵柄のついたコスメが多数販売されていますが、流行は繰り返すのだな、と思います。

鮎原こずえ！ (しまうまぴょん・京都・パートナー有・41歳)

『アタックNo.1』の鮎原こずえ！　いやもう、格好良かったです。幼少時代の私のハートは彼女にわしづかみにされました。過酷な練習を重ね、ライバルを次々に倒しながら世界的な選手に成長していくストーリーは本当におもしろかったです。幼い私は親戚のお兄ちゃん相手に“消えるサーブ”を散々練習したものです……。“東洋の魔女”からは少し時代が開いていたと思いますが、スポ根ものは当時の流行だったのかな？

強くてやさしい子が素敵！ (syura・神奈川・パートナー有・47歳)

手塚アニメで育ったので、やっぱり『リボンの騎士』の「サファイヤ姫」ですね、人生においてのトピックは。その後は魔法使い「サリー」ちゃん。飽きるほど再放送まで見ました。やっぱり、自分の意思がはっきりしていて、強くてやさしい、問題解決能力のある、頭の良い女の子が素敵です。最近のアニメでは、『明日のナージャ』の「ナージャ」が良かったです。あの年齢対象で恋愛ものっていうのは、ちょっと……　でしたけど。

成長していくキャラクター。 (ありる)

以前子どもと一緒に見ていた『おジャ魔女どれみ』シリーズ。私の方がハマりこんでしまい最終回は号泣しました。小学校３年生だった主人公が小学校を卒業するまで。メインストーリーとは無関係に登場人物それぞれの成長が感じられるエピソードがあり、「彼女」たちの親または親戚のおばちゃん位の気持で見守っていました。単なるアニメキャラクターを超えた思い入れがありましたね。練られたシリーズ構成と脚本のなせる業だと思います。時折現実の娘たちの成長に、ふとエピソードがよぎることも。

Lupin Ⅲは永遠に (ヨシエリアン・USA・パートナー有・40歳)

アニメは子どものものと今でも思っていますが、唯一の例外が『ルパン3世』。数あるアニメの中でも、これは別格です。子供向けに甘くしていないストーリーが他のアニメとは一線を画している、大人の視聴に耐えうるアニメ。ここに登場するキャラクターたちは、いつか自分もそんな大人になりたい、と子どもの私に思わせたし、どこの国が舞台になってもそこの雰囲気が存分に画面から漂ってきます。現実には絶対存在しない彼らだけど、どこかで出会えそうな気にさせてくれる永遠のヒーローたちです。

価値あるものとして (奥沢すずめ)

興味深いと思います。今の私たちの「時代」が後世に残せるもの、何があるだろうか……　たとえば、残念な事に、絵画や彫刻などの中に、かつての「印象派」が残したような大きな時代性の存在の証として残せるような物はなさそうに感じます。では、それは何なのだろう？　それを思ったとき、アニメが浮かびます。200年の後の人々は、今の私たちが北斎やアールヌーボーを見るのと同じ価値観で、今の「アニメ」の周辺を見ているかもしれません。

嫌いじゃないけれど、魅力は？ (kimirie・兵庫・パートナー無・37歳)

テレビは、たまたま『ちびまる子ちゃん』や『サザエさん』を観て、懐かしく思います。ジブリの音楽は、耳にすると、その局の流行っていた頃の思い出が浮かんで来たりもします。プレゼントしてもらったトトロの一輪挿しを、トイレや洗面所にたまに置くと、気持ちも癒されて、笑顔になれている自分に気付きます。でも、それが魅力を感じているのかと言えば、少し違うような気がします。普段の生活では、アニメのキャラクターよりは、大人のムードを感じられる、上質で、シンプルな物の方が好きですね！

3日目の円卓会議の議論は...

「心に残るキャラクターとは」

今回も、たくさんのご意見をありがとうございました。
最近のキャラクターだけでなく古い作品のキャラクターまで挙げていただき、30代・40代の方の貴重なご意見も参考になりました。
とにかく、皆さんの女性キャラクターに対する愛情が感じられ、アニメーション制作に携わる私としても、うれしい限りです。

ポーチュラカさん、IPウーマンさん、しまうまぴょんさん、syuraさんなどは、キャラクターに憧れを感じていたとのことです。
魅力ある女性キャラクターに対し、このような想いを抱いていた方が、ご意見でも多かったように感じられました。
また、親の立場、視点でキャラクターを見守っていたというありるさんのご意見は、まさしく親のような愛情と同じかもしれません。

劇中の女性キャラクターの行動に、ご自分の心情を照らし合わせ、お説教されているように感じ、反省してしまったというyayukaさんのご意見には、正直私にも経験があります。
アニメーションの作品は視聴者の内面を見つめなおすきっかけとなりえるのです。

kimirieさんのご意見のとおり、アニメが癒しの存在であるような場合もあると思いますが、人によっては、深く心に残り、その後のライフスタイルに何らかの影響を及ぼす場合もあるかもしれませんね。
そうことも可能なアニメーションというメディアはまだまだ奥が深いと、山野辺は痛感致しました。

私はアニメーション制作者として、
奥沢すずめさんのご意見にありましたように文化的にも国際的にも次世代に残せる作品、キャラクター作りを目指しています。
そうしたキャラクターは、世界で活躍してほしいと考えています。
ヨシエリアンさんも例に挙げられてましたように女性キャラクターだけでなく、男性キャラクターについても同じことです。

そこで次回の質問です。
「アニメーション作品で、皆さんの心に残る男性キャラクターはいますか？」
過去、記憶に残った男性キャラクターはみなさんにとってどのような存在であり、どのような流行を反映していたと思われるのか。
また心に残っていない方は、なにか理由がおありなのでしょうか。
ぜひ、みなさんのご意見をお聞かせください。

山野辺一記
アニメ脚本家、エッジワークス代表取締役


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