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今週のテーマ会議番号:2490
うつ病の薬、知りたいですか?
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5日目/5日間
働く人の円卓会議
2位
【開催期間】
2008年07月07日より
2008年07月11日まで
円卓会議とは

古荘純一
プロフィール
このテーマの議長
古荘純一 青山学院大学教授、小児精神科医
円卓会議議長一覧
治療経験のある方の投稿は、非常に示唆に富むご意見です。それぞれのご意見を、サポートするみんなで共有で……
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4日目までに届いている投稿から...
月曜:1日目(テーマの背景) 火曜:2日目 水曜:3日目 木曜:4日目 金曜:5日目(リポート完成)
yes 抗うつ剤だけでは対応できない (kazenoyouni・長崎・パートナー有・45歳)
うつはさまざまな要因が絡み合って発症すると思います。「死んだほうが楽」と思うくらいきつい症状の時に周りに助けてもらう体験をしましたので、「自殺」の話を聞く度に、「サポート体制があれば……」と悲しくなります。抗うつ剤はあくまで「自殺防止」に向けての手段のひとつにすぎないと思います。あるにこしたことはないけれど、絶対的なものではありません。「抗うつ剤」で安易に「自殺防止」を期待してしまい、いろんなサポートへの取り組みがストップすることのほうが怖いと感じます。

yes うつ病を患っています (aruru・埼玉・パートナー有・36歳)
私はうつ病で、SSRIを服薬しています。リタリンやパキシルの問題が取り沙汰されていますが、薬効に大きな個人差があります。私はSSRIが合っているので、自殺念慮は服薬開始後からの方が明らかに減っています。大うつ病時の消失願望は、今となっては、自分でも理解出来ない衝動でした。リタリンやパキシルを飲む事が自殺既遂を招くが如くの報道で、うつ病の注目度はあがったと思います。しかし病気に対する偏見はうつ病に限った事ではないと思います。

yes 投薬・治療は自殺防止への第一歩 (Ekko・東京・45歳)
服薬していても遮断機の音に引き込まれそうになったり、と気持ちとは違う行動に悩まされました。「死にたいけど死にたくない」の狭間を何度も往復し、抜け出せないのです。そんな時はサポートが必須ですが、独身者だけでなく家族がいても何のサポートを受けられない人も多いです。彼らにとっては医療機関のスタッフがそのままサポーターになり得ます。通院を続けることや「投薬治療を受けていること(状態)を認識する」ということが、回復への一歩であることは間違いありません。

yes オーダーメイド医療を! (宵待月・三重・パートナー有・44歳)
心療内科の調剤がメイン、の調剤薬局で働く薬剤師です。来局される方の、薬についての情報量の多さには、いつも驚かされますが、残念なことに、正確さに欠けるものが大多数なのです。一度得られた知識の修正はなかなか難しい。そこで、毎度の服薬指導で根気よく「この薬の」ではない、「あなたの薬の」説明を重ねている日々です。受診し、服薬することを選択された方だからこそ、ご自身の病識、薬識を正しく把握されることが回復への一番の近道と信じています。

yes 自分の身体は自分で守る  (里穂・愛知・パートナー無・43歳)
どんな病気でも病名と投薬の内容を理解せず服薬するのは意味がないです。うつ病という名を使わない医師もいます。未だ精神科疾患の偏見からです。しかし、薬は抗うつ剤という例があります。以前病名と投薬内容が一致せず、副作用がでました。他院に変わり薬を理解し治療してます。通院中ですが、精神科病院デイケアでSWとしてパート勤務してます。もちろん職員は知りません。こころも身体ですから、家族・周りの協力の下薬の助けを借りて最良の治療に取り組むことが必要ですね。

yes 化学物質への抵抗 (武士道・愛知・パートナー有・33歳)
私は、化学薬品は、よっぽどのことがない限り飲まない主義です。今まで手術の後の抗生物質ぐらいしか飲んだことがありません。風邪も祖母に教わった民間療法で治してしまいます。ただ、漢方薬にはあまり抵抗がないので、今後何かの病気になったら出来る限り漢方薬を選びたいです。薬にはプラセボ効果もあると思うのですが、「うつ」にはプラセボ効果はきかないのでしょうか。

yes 今、うつではなくても知りたい (HITOMI・石川・パートナー有・36歳)
今現在、自分自身や身近な人が「うつ病」ではなくても、世の中で何かと取り上げられる機会が多いので、非常に興味があります。「他人事」ではないことだと思うので、自分自身や家族がそうなった時に、どんな対応が必要で、どのような薬の選択肢があるのか、少し知っておく必要があると思います。

no オーバーワークの早期発見 (chezclara・東京・パートナー有・51歳)
プチうつという言葉が雑誌に掲載され、喚起を促すのに役立ったと思います。しかし、本当に精神科に行く必要がある人ほど受診してないのが現実ではないでしょうか。真面目に頑張る、オーバーワークできてしまう、期待に答える等無理を重ね病状を悪化させるのではないでしょうか。できる人ほど陥りやすい落とし穴。そのためには周囲が変化に気づき、注意をすることが重要ではないでしょうか。単に薬を知るより、早期発見が先だと思います。

no 薬よりひたすら休養 (Lancer・東京・パートナー有・34歳)
私はまさしく「心の病」を抱えていました。本などを読むと「とにかく薬を飲むこと。飲み続けること」と書いてあり、そのとおりにしました。しかし、効果は逆でした。家族に「薬を飲むと調子悪くなるみたいだ。」と言われ、気がつきました。私の場合は、薬を飲むより「ひたすら寝る」が一番の治療だと思っています。そのうち「薬を飲まずにうつ病を治す」という説が出るんじゃないかと思っています(それが私の実体験です)。
5日目の円卓会議の議論は...
月曜:1日目(テーマの背景) 火曜:2日目 水曜:3日目 木曜:4日目 金曜:5日目(リポート完成)
「自殺防止は真剣に取り組むべき課題」
治療経験のある方の投稿は、非常に示唆に富むご意見です。それぞれのご意見を、サポートするみんなで共有できればと思います。

私たちは以前、学校でうつ病尺度調査を行ったことがあります。その中で、「死にたいと思うことがある」という質問に関しては学校関係者から文言の訂正の希望があり、「生きているのがつらい」と表現の変更をしましたが、4〜10%の中学生がその問いに「いつもそう思う」と答えていました。これはわが国の現況を示す一つのデータと思います。

教育では、命の尊さを唱えるが、自殺防止はその根幹であるにも関わらず無視される傾向が強そうです。一方ではきっかけがあれば自殺行動をおこす子どもたちが多く存在し、ネットや事件報道がそのきっかけとなっている面もあります。

自殺防止に取り組むNPO法人と専門家のチームが、先日「自殺実態白書2008」を公表しました。報告書には、自殺の要因としてうつ病が最も多く、家庭不和、負債、身体疾患、生活苦、など平均4要因が連鎖していると述べられています。自殺前62.4%が相談機関を訪れ、また半数以上がそのサインを発しているにも関わらず自殺を防ぐことが出来なかった現状も明らかになりました。

私は以前“医局”という組織に所属していました。医局の一人一人は温厚で人間的に魅力のある医師なのですが、医局という組織は、時にとんでもない圧力団体に変化します。組織から外れる人間を攻撃し、また組織防衛力が発揮されるのです。これは医師という団体に限りません。日本人が集団で行動するとき、その集団を乱すものに圧力をかけ、時には「いじめ」といな陰湿な攻撃を仕掛ける傾向があると私は考えています。

国民全体としてもミスを犯したものを徹底的に攻撃し、「責任の所在」「自己責任」という言葉が個人を追いつめていきます。ミスに限らず、多数から外れた、失業中、不登校、ひきこもり、などの人々にも国民として厳しい視線を浴びせているように思います。

日本は組織から外れた人間には極めて暮らしにくい社会と感じることがあります。疎外感を感じたときにうつ病になったとしたら、我が国では非常につらい思いをするのではないか危惧しています。

漠然と抗うつ薬を投与することで自殺が減るとは決して言い切れません。個々に応じた対策が必要です。しかし総論として自殺の要因で最も大きいものはうつ病です。社会がうつ病の人のサポートをすること、適切な薬物治療を行うことは自殺予防の観点から極めて重要であると考えています。

昨日オランダの方と会食しました。皆さん4週間から6週間の夏休みを楽しみにしていました。私は4週間休るとしたら、社会から取り残された気がしてかえって落ち着かない気がします。休みが長くても抑うつ的になる。これも日本人的な発想でしょうか? 「“Life is joke” このくらいのゆとりを持って下さい」とオランダの方の一言。これが実行できれば、最高のうつ防止策になるかもしれません。1週間のお付き合いありがとうございました。

古荘純一
青山学院大学教授、小児精神科医
古荘純一


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