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会議番号:2625

グリーン・ニュー・ディ―ル、知っていますか?

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【開催期間】
2009年01月19日より
2009年01月23日まで

円卓会議とは

このテーマの議長

末吉竹二郎　国連環境計画・金融イニシアチブ特別顧問

昨日投げかけた「Vision/Why? の本質論か、それとも What to do? の具体策か」の問いに対する皆さんの回答�……

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2日目までに届いている投稿から...

Licence to operate (でぶちん・茨城県・パートナー有・39歳)

環境と企業経営を考えることは結局は同じことだという考えにたてば、どちらを優先するかという議論にはならないのだろうと思います。企業は、市場で自由に活動する権利があるのではなく、社会との契約で活動する許可を得ているにすぎないからです。というのを某（欧州）企業のCSR担当者のセミナーで聞きましたが、企業のあり方（社会における）の議論がそもそも必要なのだろうと思っています。

まだまだです (ゆらゆらら・東京都・パートナー無・40歳)

日本の企業人や投資家が環境と経済の共生を真剣に考えているとすれば、修理体制のある長寿命製品の製造・販売や地産地消に基づく物流等根本的な見直しがなされているはずです。でも、リサイクルできるからPETボトルの製造・流通量が増える、Co2排出の権利が売買されているといったことが現実として起きています。環境問題は待ったなしの状態であるという危機感と「宇宙船地球号」で皆が生きているという考えを今一度認識したうえで、経済活動自体を見直さなければいけないと思います。

環境あってこそだが・・・ (noppo-mama・北海道・パートナー無・51歳)

環境を考えるとき、身近なのはごみ減量ですね。レジ袋削減もいいですが、製造段階で、ごみ減量の工夫ができれば、劇的にごみは減るはずですが、あまり企業の努力は感じられません。ドイツでは、リサイクルに関する回収は事業者が行い、1991年から1993年までの約３年間で、120万トンの減量に成功しています。しかし日本では、残念ながら国民の関心がそこまで高くないため、まだまだ経済優先で「どちらが儲かるか」「どちらが安いか」の思考回路から抜け出せていないと思います。

教育の観点から (Coco Bennie・広島県・パートナー無・40歳)

環境問題は一朝一夕で解決できるものではありませんから、子どもたちにしっかり理解させる教育対策を望みます。実際、私の住む街の中高入試では国語で環境をテーマとした長文が多く出題される傾向があります。私たち大人は、将来の世界を支える子どもたちに対して、きちんと環境を守る姿勢を見せ、よき手本とならなくてはいけません。そして、粘り強く問題解決できる人の育成が大事だと思います。それを学校や行政だけでなく、各家庭でも行っていこうという運動が必要だと思います。

	なんのために (ポーチュラカ・福島県・パートナー無・41歳)
どうあるべきか、またはなにをすべきかという議論ですが、私はなんのためにやるのかということを明確にしたほうがいいと思います。エコロジーも、漠然となんとなくではなく、自分が何のためにどういう理由からやるのかをはっきりしないと本末転倒になると思うからです。

Why→How to (大和こころ・東京都・パートナー無・43歳)

危機に対する政策を打ち出す時には、Whyがあって初めてHow toであると思います。何故この世界的な危機が起こったのか？その根本的な本質的原因を見極めずに出される政策は、大変危険であると私は危惧します。金融崩壊も環境破壊も何故起きたのか？すべては人間が起こしていることは確かです。ならば、人間のどんな事が原因で起きたのか？それを私たちは、まず明確に理解してから物事を観る必要があると思います。問題の根本原因の追求なしに事を進めるのは、対処療法となってしまうと思います。

経営者の考え (sai1019・広島県・パートナー有・30歳)

会社の方針を最終決定する経営幹部の考えはとても大切だと思います。しかしその考えを多角的に検証したり、受け入れてよりよくしていこうと考えられる一人ひとりの考えがとても重要なのではないかと考えます。グリーンニューディールという言葉を初めて聞いた私は、このことを知りませんでした。知らない人にいきなり経営者がわが社はグリーンニューディールに取り組むといわれても何のことやら？と思います。わかりやすく伝え、関心を持たせる伝え方が重要と思います。

本当ですか？ (パフィンドーナッツ・埼玉県・パートナー有・39歳)

グリーン・ニューディールを始めて聞きました。内容を読んで感じたことは、本当？です。環境、環境と謳っている企業もやっていることは、環境破壊を伴うことです。（エコ替等々）また、アメリカは、自分達さえ良ければ……の発想の国だと思うので、信じがたいのです。ただ、一部の人々は、その姿勢を良しとせず、立ち上がっているのであれば、素晴らしいと思います。ただ、環境を考えた場合、消費者が便利至上主義を捨てない限り難しいと私は思っています。

具体的には何を (dokinchn・東京都・パートナー無・42歳)

地球温暖化は地球規模で取り組まないといけません。最近の「エコ」ブームでCO2への意識は変わってきていると思います。では。具体的に何を？？私を含め皆さんは小さなことからこつこつと何かしら実行していると思います。しかしながら最近それで地球全体から見てどのくらいの効果があるのか疑問です。京都議定書にアメリカは賛成しませんでしたが、やはり大国の政府レベルからトップダウンである程度やらないといけないのではないかと思います。

3日目の円卓会議の議論は...

あなたのグリーン・ニュー・ディ―ルは何ですか？

昨日投げかけた「Vision/Why? の本質論か、それとも What to do? の具体策か」の問いに対する皆さんの回答は概ねWhy派の方が多かったように思います。

大きな問題に取り組む時こそ、事前の準備としての、「何のために、なぜ」が重要です。私の理解では、そもそも論をしっかりできれば、その問題の大部分が解決されたと考えてもいいのではと思っています。はじめの議論が激しければ激しいほどいいとさえ思っています。
その議論の過程で、薄っぺらな飾りごと、奇麗ごとはすぐに化けの皮がはがれ、本当の問題がさらけ出されるからです。本質、特に真実は早くみんなの目にさらした方がベターです。逆に入口の共通認識作りをいい加減にしていると、間違いなく途中で、特に困難に直面すればするほど、皆の意見が迷走し、空中分解してしまいます。難しい話ほど先にやっておくべきです。

さて、今日も大変貴重な投稿がありました。そこから一つ二つ、ご紹介します。

先ず、でぶちんさんご指摘の“License to operate”です。より正確にいえば、“Social License to operate”です。
あらゆるビジネスは監督官庁などから何らかの形で操業や営業のための許可や認可を受けています。では、それらの許認可はいったい誰がビジネスや企業に与えたのかというと、表面上は監督官庁です。でも、本当の許認可を出したのは社会そのもの。国民そのものではないでしょうか。だって、監督官庁も生まれながらにして権限を持っているのではなく、国民の負託を受けて許認可を出しているからです。

とすれば、すべてのビジネスや企業は国民や、消費者や社会から許認可をうけて操業・営業をしていることになります。だからこそ、ビジネスはその許認可をくれた社会に対して大きな責任を持つと考えるわけです。社会からの信託を受けてビジネスが営業をしていると考えれば、何事においてもビジネスは本質的に社会を裏切ることはもちろん許されません。それだけではなく、例えば温暖化問題など、社会の課題解決にもっともっと取り組むべきとなるのではないでしょうか。

もう一つは、教育の重要性の指摘（Coco Bennieさん）です。大人が子どもに良き範を示す、学校、職場、家庭などでしっかりと若い人を教育していくことの重要性です。これは英語で“Capacity Building”と呼ばれています。人材育成です。
Vision と What to do との関係でいえば、その中間に位置するものです。まず、 Vision を打ち立て、それを実現するための Capacity Building をしっかりとやり、その上で具体的な What to do に取り組む。この手順が重要です。私はこれを「思考の3段階論法」と呼んでいますが、あちこちで話しています。日本も、いきなり何をやるかを考えるのではなく、この3つを手順良くやるのが成功の秘訣になるのではないでしょうか。

さて、日本時間で21日午前2時、オバマ大統領が生まれました。彼もグリーン・ニューディ―ルを発表しています。
もし、あなたが日本の首相だとすれば、どんなどんな政策を打ち出しますか。経済危機からの早い脱却に重きを置きますか。それとも、長期の視点で社会の変革に結びつくような政策を打ちたいですか。短期、中期、長期の様々な期待の中で何を求めていきますか。

末吉竹二郎
国連環境計画・金融イニシアチブ特別顧問


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