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会議番号:2773

子どもの自尊感情に、配慮していますか?

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【開催期間】
2009年07月13日より
2009年07月17日まで

円卓会議とは

このテーマの議長

古荘純一　青山学院大学教授、小児精神科医

多くのご意見をありがとうございます。Yesが75％と、配慮されている方が多いようですね。自尊感情が低�……

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1日目までに届いている投稿から...

子どもだけでなく親にも配慮が必要 (かみゆりん・愛知県・パートナー無・41歳)

私には5カ月の子どもがいますが、最近驚いたのは、自他の子どもと常に色々と比べて否定している親が多い事です。赤ちゃんも人間ですから、自我があると思います。なので子どもに対して、出来たら必ず褒める、出来なくても励ましてあげるなど、決して否定した言葉を使わないようにしています。子どもが自分自身を好きになれるように育てる。それは親の役目でもあり、責任でもあると思うのです。その為に、親自身も誰かと比べたりすることなくお互いに自尊感情を配慮していかなければならないと思います。

自分が自己評価が低いから (ぱーと救急医・千葉県・パートナー有・36歳)

子どもの頃から非常に劣等感が強く、自分はダメな人間だ、と非常に否定的で、今も時々、強烈な不安に囚われてしまう事があります。「自尊感情｣という言葉を知って以来、自分はどうやらそれに問題があるようだと、突き放して考えられるようになりました。子育てをするようになってから、自分を否定しなければならないような苦しさを子どもに感じさせたくないと思うようになりました。実行できているかどうかは難しいですが、常日頃から、あなたがいるだけでママは幸せ、と伝えています。

家の外で (Jarrah・オーストラリア・パートナー有・39歳)

最初から知らない子どもにも積極的に話しかけられる、自信のある幼児でした。3歳になり保育園に行きはじめ、それ以来知らない子どもをみると、少しおびえるようになりました。クラスに気が強い年上の子どもが多いせいか、からかいの言葉をかけられたりしていることもあるようで、他の子に優しい言葉をかけられても、逃げ腰になっています。家では『何があっても、大好きだよ』と日頃から伝えるようにしていますが、このようなときはさらにフォローが必要だなと思います。

英会話の先生 (きあさま・北海道・パートナー無・39歳)

私と中学一年生の息子は、同じ先生にそれぞれプライベートレッスンを受けています。その先生に息子とどういう会話しているか聞いたことがありますが、正に子どもの自尊心を引き出す質問を多くしていました。彼が必ずする質問は「先週から今日まで、他の人に感謝されることしたかな。その逆はあったかい？」。息子は色々話してくれるそうです。そして色々な行動を起こしている事実も知りました。人は行動してその体験を通して自分自身を知るものですよね。60歳の米国人に親子で教えられました。

楽しく生きていくのに必要 (ニューヨーク・東京都・パートナー有・35歳)

これまで自分が生きてきた中で、自尊感情は楽しく、充実した人生を送っていくためにとても重要な要となると考えるので、子どもの自尊感情をできるだけ大切にしたいと思っています。どんな人生でも、結局は本人がどう考え、どう自信を持って選び取って、その結果をどう満足しながら生きていけるかが、各自の幸せ感を左右すると思うのです。

自己評価が低いと思う子 (ぴょこん・神奈川県・パートナー有・37歳)

私は、児童精神科の病院で働く看護師です。自尊感情の低い子どもはたくさんいます。もっと簡単な言葉で言うと、自己評価が低い子です。精神科疾患があっても、社会性が損なわれていない患者でも、接していると自己犠牲をして当たり前、というスタンスであるのに驚きます。両親、特に母親の配慮ない言葉（「あんたなんか、産まなきゃよかった」など）が原因だと思っています。

半分イエス、半分ノーです (日本のごみ・茨城県・パートナー有・45歳)

おしゃべりの私は、つい、子どもの話を聞いてそれぞれに反応して親の経験、説教的な話をしてしまいますが、子どもとしては単に聞いて欲しい、すごいね、といって欲しい場合がたくさんあります。じっくり聞いて頷いてあげるだけでその後の子どもの動きが自身に満ち溢れ、優しくなることが多々あります。自分を認めてもらうことがその行動につながっているのだと思っています。甘えもその行動のひとつなのではないかと一番下の子を見て思っています。

2日目の円卓会議の議論は...

親自身が自分の自尊感情を保つこと

多くのご意見をありがとうございます。Yesが75％と、配慮されている方が多いようですね。

自尊感情が低いとどのような不都合があるのでしょうか。「自分はだめな人間だ」と思い続けると、すべての出来事を否定的にとらえ、将来の希望が持てなくなります。ストレスや逆境に遭遇したときに、それを跳ね返す気持ちが持てず、誘惑に負けたり、逃げ出したりすることになりかねません。また、他人に対しても肯定的な考えで接することが出来なくなります。

“かみゆりん”さんから、「自他の子どもと常に色々と比べて否定している親が多い」というご意見をいただきました。“ぱーと救急医”さんご指摘のように、このような親は、自身の自尊感情が低いのではないかと感じています。“ぴょこん”さんのご意見で、子どもに「産まなきゃよかった」と言う親の行為は心理的虐待行為ととらえることも出来ます。子どもの存在はもちろんのこと、行為や努力を否定することは、子どもの自尊感情を低下させてしまいます。

育児をする養育者自身が自尊感情を保てなければ、子どもをすべて否定的にとらえてしまいます。私たちの調査で、日本では、10歳くらいから自尊感情が低下し、15～17歳が最も低い結果でした。特に女子が低いことが特徴です。子どもを対象とした調査ですから、高校生以降は対象としていません。すなわち、年齢が上がるにつれて自尊感情が低下し、回復することは確認出来ていません。

子どもたちが、長じて社会に出て自尊感情を高めることが出来ればよいのですが、わが国の社会の現状では、極めて難しいのではないでしょうか。そのような状況で、家庭を持ち育児をすることになったら、子ども自身の自尊感情を育むことも出来ないと危惧しています。

今日は、自尊感情という視点で、親子、男女などの認識の違いについてご意見をいただきたいと思います。投稿をお待ちしています。

古荘純一
青山学院大学教授、小児精神科医


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