イー・ウーマン鈴木美香更年期について、知識がありますか?

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会議番号:2854

更年期について、知識がありますか?

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【開催期間】
2009年11月23日より
2009年11月27日まで

円卓会議とは

このテーマの議長

鈴木美香　医学博士・産婦人科医

Asabirakimaruさんやイスタンブールさんが「味方になるのは先輩方の体験談、具体的に話してくれると気持ち�……

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4日目までに届いている投稿から...

話し合えるのが良い (asabirakimaru・神奈川県・41歳)

いろいろな方の投稿や鈴木先生のコメントを読んで、気持ちが楽になりました。人によって違うんだなとか、仕事に差し障るぐらいひどければホルモン治療すればいいんだとか、何かを読んで知っていたことが人の言葉で語られていて、自分の中にすっと入ってきました。一つ質問です。ホルモン治療には発ガン性リスクがあると聞きましたが鈴木先生はどうお考えですか？

	東洋医学とカウンセリング (kayokio・東京都・パートナー有・38歳)
更年期という時期の不定愁訴を長年クライアントと向き合って聞いてきました。ホルモンと、東洋医学で言う腎の概念を噛み併せながら。どう過ごすかは、その方の意識が重要だと考えます。さらには、更年期様症状の20代30代もかなり増えていることを実感します。

ホルモン補充療法を行っています (ROSARY・東京都・パートナー有・49歳)

まずホットフラッシュ。会議中でも講演中でもおかまいなし。さすがに辛くて若い時からお世話になっている婦人科のお医者様に相談し、ホルモン補充療法を始めました。おかげでかなり改善されました。そのほか、激しい肩こりや抜け毛なども。また、ホルモンバランスの乱れがボケを誘発するとも聞いて、働いている間は（ガンのリスクがあることは承知の上で）ホルモン補充療法を続けていこうと考えています。

周囲の見方をかえる (イスタンブール・神奈川県・パートナー無・39歳)

職場で怒り癖のある40歳前後の女性のことを「更年期だから仕方ないよね」とよく言っていました。悪い意味で使われていたんですよね。自分も同世代になってみると、精神的・体力的な変化など様々な要因で、それまでとは確かに違ってきたことを実感しています。私の場合は、太りやすくなったことと生理が重くなり婦人科へ通院していることでしょうか。味方になるのは先輩方の体験談。「○年で治まった」「汗が出て仕方なかったのよ。」などと具体的に話してくれると気持ちも楽になります。

5日目の円卓会議の議論は...

“更（さら）”により良い“年”を重ねていくための準備期間

Asabirakimaruさんやイスタンブールさんが「味方になるのは先輩方の体験談、具体的に話してくれると気持ちが楽になる」というように、今回の円卓会議のような機会を通じて情報を共有することで、みなさんの更年期に対する心構えに少しでも変化をみることができたのではないでしょうか。

一般的には「更年期＝大人の女性のヒステリー」というようなステレオタイプ的イメージのみが先行してしまっているような感が男女を問わず否めませんが、まずは私達女性自身から更年期をしっかり理解し、更年期に対する捉え方を変えていかなければならないと思います。

また、今回の投稿では、ホルモン補充療法（HRT）の副作用に関するご質問もいただきました。乳がんなどのリスクも完全には否定できませんが、しっかりと学会のガイドラインに従った管理下で投与が行われていれば、私自身は「リスクよりも更年期症状を緩和するメリットの方が大きい」と考えています。乳がんにしても、今や、20人に1人が乳がんになるという時代です。きちんと医師の管理下でHRTを行い、子宮がん検診や乳がん検診を必ず定期的に受診すれば、HRTの更年期症状緩和だけでなく、骨粗鬆症や高脂血症にも有効などメリットは大きいと思います。

更年期は、年を重ねていく上での自然な身体の変化を迎える時期であり、女性は誰でも更年期を避けて通ることができません。

規則正しく来ていた月経が早まったり、遅くなったり。急に汗が出てきたり。ちょっとしたことで、イライラしたり、落ち込んだり。閉経の時期も、更年期の症状も、その程度には非常に個人差があります。これまで経験したことのない症状に戸惑いを感じるかもしれません。

しかし、更年期障害に対する正しい知識を持つことで、更年期障害と上手につきあって、穏やかに健やかに過ごすことは可能です。必要であれば、適切な治療を受けることで生活の質を高めることが可能な方法もたくさんあります。

日頃から婦人科検診などを兼ねて定期的に主治医を受診することで、変化する身体に対する適切なアドバイスをもうことも、心身両面にわたり安心感を得られる対策の一つではないでしょうか。また、医学的治療だけでなく、日頃から自分の身の回りの環境や生活を整えておくことも、主体的に自分の身体と心の健康を維持していくためには大切なことであると感じます。

“更”により良い“年”を重ねていくための準備期間として更年期をポジティブに捉え、より充実した人生を築いていきたいものです。

鈴木美香
医学博士・産婦人科医


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