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今回は実印を含め、ハンコについて皆さんとコミュニケーションしたいと思います。というのも日本はまだまだハンコ社会。契約、裁判、税金関係などの世界ではハンコの威力は絶大。知識がないためにハンコ1つで何千マン、いや何億の損害だって起こりえるのが現実です。ケアレスミスで損をこうむる前に知識を磨いておいて損はないと思うのでテーマに選びました。
さて、初日は「実印を持っていますか? その(1)」として実印でも三文判でも効力は同じ」というお話をば……。
最近、UFJ銀行のテレビ電話でのローン繰上げ返済手続きに金融機関お届けのハンコが必要でなくなりました。キャッシュカードを差し込めば手続きができるようになっているんですね。また、書類に捨て印を押さなくてもよくなりました。これまで、銀行に限らず金融機関の人はなんにでも平気で捨て印を押させる風潮があったように思いますが、捨て印は「一字訂正、二字加筆」など書面を訂正するときに「認めました」という意味で押す意味合いのもの。考えようによっては恐ろしいことを捨て印で認めさせようとしているわけで、私は自分が体験した裁判で捺印の恐ろしさを知り、以降、実印であろうが三文判であろうがけして捨て印は押しません。金融機関は膨大な書類処理の一環で旧・大蔵省の検査などで間違いを指摘されたとき、いちいち顧客にハンコの押し直しを求める時間や人的コストを回避すべく間違い記述もないのに最初から捨て印を押させて、物事を簡便に処理しようとしてきたようです。しかし、銀行も一般企業と同じ土俵にたって経営しなさいという時代になったので、「記述違いで訂正印が必要なら銀行員が自ら顧客にアプローチすべき」という具合に考え方を変えたようです。
捨て印っていうのは三文判でも実印でも法的意味合いはまったく同じ。「訂正を認めました」という解釈になるのでハンコ押すときは慎重にね。「実印でないからちょこっとハンコ押してと頼まれたけど大丈夫」なんてことは全くないんですよ。では、この一週間、皆さんのハンコに関するいろいろな思いや経験、疑問、質問、ご意見などをお寄せくださいね。お待ちしています。