
子どもにレクチャーする時は……(Kylin・大阪・パートナー有・45歳)
時々、子どもたちにレクチャーをする機会があるのですが、いつも冒頭は天文学の話から始めます。天文学からは縦横無尽に話題が振れるのです。たとえば、秋に天空を彩る星座の話など、神話から文学へ移れるし、宇宙工学から宇宙食経由で家庭科にも飛べます。先日は、今見ている星座の光が、実は自分たちが生れる前に発生したものであることを話したら、大層感心されました。要は、宇宙という非日常空間から、食という日常空間にまで子どもたちの関心を引っ張ってやるのです。
今、太陽はどこにいるの?(aim↑・30歳)
先日、夕食時に息子が「今太陽はどこにいるの?」と聞いてきました。これまで「太陽がおはようって」とか、日暮れには「太陽がお家に帰る」と言ってきましたが、食事を中断し、息子の勉強机から地球儀を持ってきて、「これ(電気)が太陽、お家はここ(日本)」と地球儀を回しながら、太陽は動かなくて地球自体が回っていることを教えたばかりです。目を輝かせて話を聞き、終わると満足そうで得意気な顔。虹がなぜ出るか、雨がなぜ降るかなど、わたしがうまく説明できない科学の質問は、一緒にネットで調べて教えています。また頂いたカタログギフトで自分の欲しいものがなかったので、顕微鏡にしたのですが、これがまた子どもを大変刺激したようで、科学への興味がどんどん膨らんでいます。
子どもの不用意な発言から、主人の講義が……(mamarin)
先週末、久しぶりに家族4人(主人43歳建築設計、わたし39歳語学教師、長男小5、長女小3)でトランプをしました。そのときに以前、お土産で頂いたおせんべいを食べようと蓋を開けたら、それが明石市の子午線せんべいなるものだったのです。そのとき主人(めっちゃ理系、『子どもの科学』を愛読した理科少年)が発した「子午線てなんだか知ってる?」という質問に長男が発した不用意な「知らん」という一言から、子午線、東経、日付変更線、緯度、赤道などの話から、メルカトル方式の地図はなぜ南北の両端へ行くほど間隔が広くなっているのか、昔の航海法、星から現在地を割り出すには、まで約2時間、世界地図、ボール(地球儀の代わり)、方位磁石、分度器、星座早見表まで持ち出した講義が続きました。わたし自身、理科や数学アレルギーだったのですが、主人の講義は面白くとてもためになりました。
あくる週は「ピラミッドはどうやってできたの?」という長女の不用意な質問から、黄金比からてこの原理まで再び主人の講義が続いたのは言うまでもありません。これは少し極端な例ですが、通常山歩きをしていても植物の名前を片っ端から言えたり、その生態まで教えてくれる父親を持った子どもたちはとても幸せだと思うのですが、そのたびに遊びを中断されて本人たちはすこし迷惑そうです。でも、こんな会話を今後ももてる家族でありたいと思っています。
教科書にないものは、家庭のフォローが必要(のほっち・山口・パートナー有・33歳)
教科書にあるような学習は先生にお任せして、わたしならば生活の中で自然に伝えたいと思います。わたしが子どもの頃、両親から「日が沈む前に帰りなさい」と言われていましたので、常に太陽の位置は気にしていました。自然にそれが西の方角であることを知りました。教科書に載っていないものは家庭でのフォローが必要かもしれません。

子どものころにどれだけ自然を楽しめたか(ときたまご・パートナー無・28歳)
教えるという意味ではNoになるのでしょうか。触れさせるという意味ではYesかもしれません。子持ちでないわたしが言うのは説得力ないのでしょうが、大切なのは「勉強」「知識」「教養」としてではなく、身近な自然現象を一緒に楽しんだり、一人ででも楽しむきっかけを作ったり、ということだと思っています。レイチェル・カーソンが唯一育てた子ども(甥っ子)は、「おばとは、よく森へ散歩に出かけたけど、おばから知識を与えられたわけではない、わたしが自分で何かを発見するのを否定せずに見守っていた」という発言をしています。
わたしが科学(特に自然科学)好きなので、将来、自分の子どもにはついつい言葉で働きかけてしまいそうですが、子どものころにどれだけ自然を楽しめたか、というのが、一番の力になります。自然科学を専門にしていたわたしが保証(?)します。そういう意味でのお薦めは、神奈川県立生命の星・地球博物館です。館長の考え方も素晴らしいですし、知識の押し付けもないし、飽きっぽい子どもでも回れる分量です。
学校プラス家庭がベスト(まつば・東京・パートナー有)
学校でも系統的に学び、それプラス家庭でも日常会話の話題に上がればベストかな。そのためにはまず身近な大人である親が関心を持たないとと思います。ただわが家を考えると、日常会話の中で科学的なことも話題にしていきたいのですが、なんと言っても母親のわたしが“科学”が苦手でわからない。
やはりあの歌から……(ころりーな・東京・パートナー無・30歳)
太陽の登る方角もわからないとか……。わたしの世代は、天才ばかぼんの「西からのぼったお日様がー」と歌って「バカボンはばかだから逆の東から登る」と覚えたものです。