資産配分を考えるときには、日本株、外国株、日本債券、外国債券それぞれが、どのくらいのリターンを期待できるかを自分なりに考えなければいけません。
リスクとリターンの関係で見ると、1番リスクもリターンも低いのは短期金利で、2番目は日本の国債です。逆に最もハイリスク・ハイリターンなのは、為替と株の両方のリスクがある外国株。その間に位置するのが、日本株と外国債券です。
みなさんは、期待リターンをどの程度と考えますか? 実は、これには正解というのがないんです。たとえば、外国株を6%と考えたとしましょうか。で、日本の債券を2%、その間にある日本株と外国債券が4%、短期金利などのその他を1%と仮定したとしましょう。
これらの数字は過去のデータなどに基づいて算出しますが、来年この通りになるか、20年後に平均値がどうなっているかは誰にもわかりません。
仮に期待リターンをこの数値として、各自のアセットアロケーションで計算してみましょう。みなさんの理想とする資産配分でこのリターンだとすると、平均で何%になるでしょうか。
たとえば、資産配分を「日本債券:10、日本株:35、外国債券:20、外国株:15、その他:20」とすると、期待リターンの平均は3.5%となります。これはかなり堅実な配分ですね。
その他というカテゴリーに含まれるものは、流動性の資産、MRFなどいろいろありますが、REITなどを組み入れれば3、4%のリターンが期待できるかもしれません。
大切なのは、ただ漠然と投資するのではなく、「自分がどれくらいのリターンを期待しているのか」を明確にしておくことです。