1994年に出産したときに、日本ではチャイルドシートがほとんど使われていないことに驚きました。クルマの中で子どもを抱いて助手席に座っている人、子どもを遊ばせている人などなど、見ているだけで危ないと感じることが多くありました。そんな時、アメリカの消費者団体がチャイルドシートの安全性について衝撃的な発表をしたのです。テレビ朝日の「ニュースステーション」にてリポーターをしていたわたしは、早速、アメリカに取材に行きました。95年の秋に放送したリポートをご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。
あれから日本でも法制化、2000年4月に施行され、意識は高まりつつあります。わたしの周りのワーキングマザーでチャイルドシートを使っていない人はいなくなりました。しかし、20年も普及や指導をしてきているアメリカで取材をしても、利用者の知識不足など、まだまだ学ぶことがありました。技術や研究はどんどん進み新生児や乳児への影響もわかりつつあります。東京都内では、今日も、3歳ぐらいの男の子を助手席で遊ばせながら走っているクルマを見ました。
今一度、ここでチャイルドシートについて、学んでみたいと思います。
佐々木かをり