
資生堂は化粧品会社なので、レコード会社とコラボレーションでCDを出すのは今回が初めてです。東芝EMIさんとソニー・ミュージックさんが販売する商品に対して、資生堂はクリエイティブ面での協力をしたわけですが、このコラボレーションはすごく楽しくて勉強になりました。何が勉強になったかというと、仕事の進め方とかスピードが全然違う。
僕は、長年資生堂のクリエイティブ本部で仕事をしていますが、社内では制作にかなり時間をかけてやっています。たとえば、フェイストーンにはすごく時間も手間もかける。美しい肌の色や明るさを出すために、グラフィックなら何度も何度も色校正を出して、理想的なところまで突き詰めていきます。
そういうやり方しか知らないので、他業種の方と一緒にやる時はまた別の世界があるんだなと。化粧品と音楽ではそれぞれこだわるポイントが違って、音楽の世界の方は、フェイストーンにそこまでこだわったりしませんよね。当然といえば当然なんですが、ある意味で新鮮でした。
最後は、やっとここまで漕ぎ着けたかという感じもありましたね(笑)。でも、いい勉強になったし、満足のいく「CM音楽における美意識の総集編」ができ上がりました。コラボレーションのたまものと、大変うれしく思っています。
このリポートを読まれて、感じたこと、考えたことをぜひ教えてください。あなたのご意見をお待ちしています。
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