イー・ウーマン駒崎弘樹さん「病児保育」って、聞いたことありますか？

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会議番号:2487

「病児保育」って、聞いたことありますか？

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【開催期間】
2008年07月07日より
2008年07月11日まで

円卓会議とは

このテーマの議長

駒崎弘樹　特定非営利活動法人フローレンス　代表理事

3日目もたくさんの反響を頂き、非常に心打たれるものがありました。自治体で働かれているセプテンバー・ソ�……

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3日目までに届いている投稿から...

絶対諦めてはいけない (hiromiwa・神奈川・パートナー有・36歳)

市民の代表が議員だと思っています。私は普通の働く主婦ですが、子どもの将来を真剣に考えてます。選挙の際、共に真剣に政治の世界で頑張ってくれそうな人に名刺をもらいます。ママ友から相談を受けた学童保育不足問題やマンション内の要介護者の件等、すぐに自治体で動いてほしい時は、名刺の議員の携帯に直接電話します。マンション内で意見をまとめた質問書を議員の事務所にFAXし回答を得たこともあります。署名活動をして何度も提出し改善されてきました。子ども達のためなら動きますよ！

目立つのが怖い……かな (はなを・大阪・パートナー有・36歳)

長男が小さい頃、看病のため会社を休むたび、病児保育があったらと切実に思いましたが、3歳過ぎたらウソのように丈夫になり、そんな思いも忘れてしまい、下の子が１歳になった今、また同じ心配をしています。これまで、保育園で毎年配布される署名用紙に家族の名前を書くだけで、積極的には何もしていません。意見も伝えてないのに諦めてしまうのがよくないのはわかってます。でも直接意見をいって目立ってしまうのが怖いです。（イー・ウーマンへの投稿は、この怖さを克服するための訓練です）

意見提出しにくい理由 (武士道・愛知・パートナー有・33歳)

意見提出しにくい理由として私が考えるのは、まず、転勤が多い方の場合、今いる自治体で変革できても、すぐ別の地域に移ってしまうので、恩恵に預かれないこと。もうひとつは、首長や行政の理解度や感度が低いと、単なるクレーマー扱いを受ける可能性もあります。また、調査費用や給料をもらっている首長や議員は、自ら出向いて問題を発見すべき、とも思っていました。まずは感度のいい首長を選出して、私たちが「メール」で明確なプレゼンをすれば、相当変化しそうです。

思いは声や行動にして伝えたい (セプテンバー・ソング・神奈川・パートナー有・39歳)

5歳になる娘は、これまでに何度かで横浜市内の小児科に併設された病児後保育室を利用し、本当にお世話になりました。今、職場である自治体の市街地の再編（既存の拠点となる駅周辺の商業施設、公共公益施設等をからめ、今ある課題をともに解決いこう！）という部署で働いています。この行政は周辺に保育所を希望していますが、それにプラスの価値ができるよう、病児保育室について提案したいと考えています。実現できるよう、微力ながら声を出し行動したいと考えています。

他人への無関心 (JUNNA・埼玉・パートナー有・37歳)

私が住む都会の街ではマンション住まいや犯罪が増え、隣の人はどこの人ぞ？というような希薄な人間関係の中で生活しております。私もお恥ずかしいことに、最近になってお隣の家族構成を知ったという程で、子どもが生まれるまではほとんどご近所づきあいはありませんでした。先日の秋葉原の事件は象徴的ですが、他よりも自己への利益追求に走ってしまい、他人や地域への愛情・愛着の欠如が、病児保育に代表される一世代の問題に対して幅広い世代が継続的に働きかけることが出来ない原因のひとつだと私は思います。

個人力の軽視と利己主義 (真打ち・栃木・パートナー無・38歳)

各々の力は微力であるとの先入観から、術が整っていても活用の意識が働かないのではと考える。地球環境を唱える前に、自分の足元(居住地域)の環境を見直したい。“個”から発信する意識が、国や地球環境の改善へと繋がっていることに気付く事が先決ではないか。たかがメールと思われている方がいるなら、日頃感じていることを一度送信なさってはいかがだろう。こうした行動で意識が育まれ「たかが一人の力」とは思わなくなるはずだと思う。

病児保育は必要ですか？ (ＬｏｖｅＡｎｄＰｅａｃｅ・千葉・パートナー有・32歳)

子どもの病気で仕事を休めないこと自体が問題だと思っています。夜は病気の子どもの看病、昼間は仕事。これでは体を壊します。子育ての有無に関わらず、ワークライフバランスを選択できるようになることがまずは重要だと思います。子育ても社会の一環。小さい子どもの病気だけにとらわれず、ビジネスパーソン全体の変革が必要なときだと思います。そういった意味では少しながら進み始めているのでは？

噂で判断してしまう (ポーチュラカ・福島・パートナー無・40歳)

私は日本社会は現代になっても、「出る杭はうたれる」という発想で物事が出来ているのではないかと思います。また、行政は話を聴くふりをして、住民の不都合な要望はにぎりつぶすことがあるということもしばしばききます。私自身の体験ではないので、鵜呑みにしてはいけないのでしょうが、誰も皆そんな風評をきいて、「やっぱりね」と諦めてしまうのかもしれません。

4日目の円卓会議の議論は...

「市民性獲得のためのワークライフバランス」

3日目もたくさんの反響を頂き、非常に心打たれるものがありました。自治体で働かれているセプテンバー・ソングさん「市街地再編の中で提案したい」という言葉、とても感動しました。はなをさんの「目立つのは怖いが、イー・ウーマンへの投稿で怖さを克服しようとしている」というご意見も、立派だと思いました。誰だって何かを言って目立ってしまうのは腰が引けてしまいますよね。それでも一歩踏み出そうという姿勢は素晴らしいです。

本日は最後から2番目の投稿です。皆さんに質問できるのも、これが最後となりました。質問の前に昨日の「私達はなぜ自らの周りの社会環境について無関心になってしまうのだろうか」という質問をしました。今日は私なりにそれについて最近思っていることから話させて頂きたいと思います。

私の考えでは、「ワークライフバランス」と「社会環境への関心」は、密接な関係があります。例を出しましょう。私の男性の友人が、こどもを持って初めて地域に関わるようになったと言っていました。今まで同じ町に住んでいながら、こんなにも色んな人がいるのを知って軽い感動を覚えたと共に、PTAの役員などをすると、学校や教育行政がいかに非合理で制度疲労を起こしてしまっているかに気づいたそうです。彼はパパ友と共に学校や役所に対し提言書を作成し、こどもの教育環境を向上させようと、アフター６で色々と動いています。

仕事を終え、家族に関わる。家族に関わることで地域社会への扉が開かれ、社会的課題と接し、問題意識が芽生える。そのためには仕事を終え家族と関われる時間を持てるということが少なくとも条件です。となると、ワークライフバランスの考えが非常に重要になってきます。むしろ難しい言い方をするならば、「ワークライフバランスが市民性獲得の重要条件だ」ということになります。市民性とは、「私達が市民であること」。市民とは単に住んでいる人ではなく、主体的に環境に関わっていく個人のこと。こうした市民達が社会を草の根で支えているのです。

ワークライフバランスは病児保育問題とも切っても切れません。もし全ての会社がワークライフバランスを実現していれば、こどもが熱を出して帰っても、周囲は彼女とこどもの心配をして快く早退してもらうことでしょう。そう考えると、病児保育問題はワークライフバランスの実現していない日本の象徴である、とすら言えるのです。

最後の質問です。皆さんは皆さんの働く場のワークライフバランス向上のために、何ができますか？どんな小さな一歩でも構いません。

駒崎弘樹
特定非営利活動法人フローレンス　代表理事


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