イー・ウーマン藤田正美さん温暖化ガス問題、政府の強制がやっぱり必要ですか？

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会議番号:2503

温暖化ガス問題、政府の強制がやっぱり必要ですか？

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【開催期間】
2008年07月21日より
2008年07月25日まで

円卓会議とは

このテーマの議長

藤田正美　『ニューズウィーク日本版』元編集主幹

東京都が日本で初の試みとして1,300の事業所に温暖化ガス排出規制をかけ、達成できないところからは罰金を�……

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3日目までに届いている投稿から...

CO2削減策と組み合わせるなら (月のしずく・京都・パートナー無・34歳)

炭素税や罰金という強制的な方法だけだとあの手この手で規制逃れをしようとするだけで効果的ではないと思います。例えばマイバックにしても、袋を持参するとポイントが付くサービスがスーパーで始まってからかなり広まりましたし、私も張り切って持参しています。強制力をバックにしつつも、「とるべき行動を明確に」示し、それを「実行すればプラス評価をする」という仕組みをつくらなければ、実際のCO2削減にはつながらないと思います。

みんな平等になる気がして (gamepie・宮城・パートナー有・29歳)

炭素税、導入されるのであれば賛成です。私の周りでは環境問題に関心がある人とない人の差がとてもあって、ない人は｢自分には関係ない他人事。関心がある人がボランティア精神的にやってるんだろう……　自分は今迄の快適生活を見直す気なんてさらさらない｣といった状態です。関心ある人が一生懸命やっていてもこれでは本当に問題解決に到底ならない気がします。半強制的に税制に組み入れれば、関心の有無ではなく現実に取り組まなければならない問題として示すことができると思います。

ある程度は必要 (モリッシー・茨城・34歳)

炭素税に賛成です。CO2を減らすにはとにかく国全体のエネルギー消費を抑えるしかないと思うからです。また同時に「自家発電」奨励制度をつくって、全ての家庭が自宅分の電力は独自にまかなえるようになれば災害時にも安心です。が、上場企業である各電力会社には大打撃ですよね！　それと先日参加したエネルギー系の環境シンポジウムで「日本では代替エネルギーなどの技術は実は進んでいて、普及が遅れているということが問題だ」と専門家が話していて、私には全く初耳だったので印象的でした。

炭素税は賛成 (rio2・兵庫・パートナー有・38歳)

CO2を際限なく排出する産業構造を改めるには炭素税は効果があると思います。炭素税をいかに節約するかという工夫を国全体ですれば、環境技術を育てることになり、国際競争力がついていくのではないでしょうか？　また東京では、家庭の電気代が量に準じて高くなりますが、企業の電気料金はCO2を消費してもしなくても変わらないと聞きました。莫大なCO2を排出している企業がそれでは、皆が本気で取り組まないのもうなずけます。電力会社だけに任せていてはいけないと考えます。

	お金だけでは解決しない (ポーチュラカ・福島・パートナー無・40歳)
炭素税はどれくらいの負担になるのでしょうか。各世帯の所得に応じて段階的に負担するとしても、ぎりぎりで生活している人は払えないかもしれません。税金を集めるのもいいのですが、消費生活のなかでCO２削減の努力をすることも大切だと思います。

環境への影響も経済活動に (ぴーやん・愛知・パートナー無・37歳)

ＣＯ2対策が進まないのは個々のボランティア的精神に頼っていただけだったからというのは既に明らかだと考えます。環境に配慮している商品・サービスがそうでないものと金額的に同等レベルになるように、配慮している企業に補助金を出してその分価格が下がるようにするとか、逆に配慮していない商品・サービスには税金などで金銭的負担を上乗せし、それによる収入は環境負荷軽減の事業等にまわす、など、環境対策がきっちり経済活動にくみこまれるようになればわかりやすいと思います。

ものを大切にすること (白井　直)

リサイクルでわずかながらでも、牛乳パック、トレイのリサイクルをしたり、エアコンをあまり使わないようにしたり、……CO２対策といわれるとやっているようでやっていないですね。そもそもものを大切にする、石鹸を使う、長く使えるもの、分解しやすそうなものを少し高価でも購入するようになどを意識しています。温暖化ガスの問題は、なんだか目をそらされていて大事なことをしていないような気もしています。（排出権取引などは）架空のものを売り買いしていてるようでおかしくも感じています。

CO2の嘘 (奥沢すずめ)

CO2温暖化論には、政治的な作為を私は感じます。多くの科学者が自分は懐疑的だとカミングアウトし始めている中、もっと、私たちも科学的な目を持つことが重要ではないでしょうか。電力にしても、真夏の昼間以外は相当量を捨てているわけですよね。温暖化の問題が無くても、私たちはもっと倹しく暮らすべきという思想には共感します。でも、本当に環境を守るためには、何をしたらいいのか。原発は是なのか。嘘や作為に踊らされて、正しい判断を誤ることのないよう、知識を持ちたいと思います。

炭素税の使い道？ (カバクン・大阪・パートナー無・40歳)

炭素税の導入で我々の意識が改革される可能性は否定できませんが、その使い道はどの様なモノなのでしょうか？　ソーラーパネルやガスコージェネのような設備への補助金にしてしまえば回り回って税収減となってきます。炭素税の目的としては計算通りの結果のはずでも、今の政府がそう言った“減収”を好意的に受け入れるでしょうか？　景気悪化の現況とされる石油関連税の暫定税率を道路利権を守るためだけに再可決したのですから、政府の取り組みを盲目的に信用する訳にはいかないと私は思います。

言いきって、行動する (リリーベル・埼玉・パートナー無・27歳)

私の動機は、地球環境への貢献と電気代等の節約両方のためです。ここは思いきって、自分の行動は効果をあげていると言いきります。夏のわが家の取り組みは、風の通りをよくしたり、食器を水洗い、ご飯がたけたらすぐに炊飯器の電源を切る、焼却ごみの削減、リサイクルごみの分別。はじめ言いきってよいのか迷いました。でも言いきった後は、私が行動してゆけばよいのだと気がつきました。

4日目の円卓会議の議論は...

[『努力目標』では解決できない」

東京都が日本で初の試みとして1,300の事業所に温暖化ガス排出規制をかけ、達成できないところからは罰金を取る、同時に排出権取引も行うという政策を打ち出したのは、結局、各事業所の自主的取り組みがほとんど進まなかったという現実があったからでした。昔の自動車排ガス規制もそうですが、多くの企業にとって努力目標というのは「何もやらないでいいというお墨付き」にすぎません。

しかし一歩下がって考えてみると、私たち個々人にとっても「努力目標」というのは達成がむずかしいものです（僕自身もそうですが、体重制限だって何度も挫折します。でも、命が懸かったりすれば別でしょうが）。

「努力」では埒があかないとき、強制するか、経済的なメリットあるいはデメリットを与えるかして、誘導することができます。何度か投稿でも指摘があったように、強制すると抜け穴をさがしたり、インチキをしたりと問題が起こることが多々あります。計測データをごまかしたとか、昔からある話でしょう。

その意味では、使ったエネルギーの量に応じて炭素税をかけて（事業所も家庭も）、それを代替エネルギーの開発やCO2の処理（地中に埋めるとか）技術の開発といった財源にするというのは、なかなかいいアイディアであるように思います。

奥沢すずめさんが言われるように、地球温暖化論が「科学的に正しいのかどうか」は、正直よくわからないところがあります。しかしひところとは違って、まったく証明されていない仮説であるという議論は少なくなっているように思います。科学的に正しいかどうかを議論するよりも、やはり人類の活動を自然が吸収できなくなっていることは事実でしょうから（炭酸ガス濃度が上がっているとか）、今のうちにできることをしておかなければならないのではないでしょうか。

さて皆さんは、省エネ先進国とされている日本が、他国と同じように温暖化ガス削減義務を課されるのはおかしいと思いますか。それとも技術が進んでいるのだから、より削減して世界に範を垂れるべきだと思いますか。中国やインドといった新興国の温暖化ガス排出量は急増していますが、それでも一人あたりでみると、日本人よりもよほど少ないのです。日本が「先進国としての責任」を果たすのは重要なことだと思いますか。

藤田正美
『ニューズウィーク日本版』元編集主幹


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