たくさんのご意見ありがとうございます。 minamamaさんが書いておられるように、電車好きあるいは乗り物好きな男の子は多いですね。保育所の特に男の子・女の子を意識していない1歳児においても、その志向の差は良く見られました。1歳児で新幹線の種類をすべて区別して、その上私鉄の車両を区別していたのは決まって男の子でした。僕たちも不思議に思っていましたね。
男女でそんなに区別して接したり、育てたりしたつもりはありませんが、なんとなく好んでいく志向はあるように思います。5歳児クラスを担当したときに「本将棋」をみんなに教えて遊んでいました。男の子はほとんど覚えてしていましたが、女の子は誘ってもなかなか関ってこなかったですね。遊びに関しても少し違いを感じたこともあります。
親になって子育てするときに、その大きなよりどころになるものとしては、自らの「育てられ体験」があります。これは自分自身が受動的に親から受けた子育てです。その体験の中で、人としての行動や生活様式、そして価値観や感受性などが育まれていきます。これはかなり無意識のレベルにおいても、大きな影響を受けています。その影響の中において「男の子」というものも、価値付けられているといえるでしょう。
基本的には男の子は「元気」というアクティブな姿が好ましいとされています。特に昭和はその意味合いが強い時代だったといえます。その親や社会の思いに、子どもたちはできるだけ応えようとする生き物です。このこと自体は決していけないことではありません。そのアクティブという価値の延長戦上が「運動的」「活発」「溌剌」そしてときとして「落ち着きがない」「乱暴」などとして、男の子の特徴につながっていったのでしょう。このあたりが女性には「どうして男の子って……」につながる要因なのでしょう。 男の子に生まれながらなる部分もありますが、男の子として育てられた部分も大きく子ども達には影響を与えていると言えます。もちろんこのことは女の子も一緒です。
女性が子育てを一方的に担っている場合は、なかなか子育ての価値や体験の中に「男性」が入ってきません。そう考えると男の子の育て方に「ある意味分かりにくさ」があることも当然なのかもしれませんね。だからこそ子育てっておもしろいです。不安やわかりにくさは、子どもへの疑問や興味につながります。「なぜ?」「どうして?」って子育てのモチベーションですよ。だからこそ次の手立てや、変化を考えられるはずです。この機会に「対男の子の作戦」一緒に考えてみましょう!
それでは今日は「男の子の子育てのどんなところが不安ですか?」ということをお聞きしたいと思います。具体的な不安やまた予想される不安などをぜひ教えてください。ちなみにうちは、男の子ばかり中学1年生・小学4年生・1年生と三者三様そろっています。いろんな悩みと失敗の連続です!
小崎恭弘 神戸常盤大学短期大学部 幼児教育学科准教授 |
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