連休をいかがお過ごしでしたか。少しはゆっくりできましたか? さて、ワークシェアリングですが、ほとんどの方が賛成と答えていらっしゃいますね。雇用慣行が激変したなかで、一度は死語になったこの言葉がまた復活してきたのでしょうか。新聞でも、8日に都内で開かれた「労使フォーラム」でワークシェアが話題になったと書かれていましたね。問題は中身。どういう形のワークシェアをやるのかですよね。
単純に人件費を抑制するためのもので、単純に賃金を切り下げるためのものであるのならば困るというご意見も多いですね。それはそうですよね。
今回、オランダのワークシェアについて期限付きで導入してはどうかというご意見もいただきました。わたしもワークライフバランスとの関連で、オランダのワークシェアに関心をもっています。 オランダでは天然資源の価格が暴落して、それで利益を得ていたオランダの経済は大打撃を受けたことをきっかけとして、賃金の抑制をするとともに、働き方の見直しを始めます。
これはワッセナーの合意として有名ですが、組合は賃上げを要求しない(賃金を下げることに合意したのではありません)と約束する代わりに、経営者に雇用の保障を要求したのです。経営側はそれに合意します。 賃金が上がらなくなると、家計は苦しくなって、第2の稼ぎ手としての妻の職場進出が起きました。
そのときに生み出されたのが、フルタイム労働以外の短時間労働や短日労働(週のうち何日かに集中して働くこと)といった柔軟な働き方です。夫婦で子育てをしながら共稼ぎをしていくためにオランダのひとたちがそのような働き方を望んだのだそうです。
オランダの働き方革命が簡単に実現できるわけではありませんが、現在多くのひとが働き方に不満を抱いている日本の現状のなかで、働き方革命をともなうワークシェアが実現できれば、労使双方にとってプラスになるように思います。
働き方の改革をともなったワークシェアの実現についてみなさんはどのように考えられますか。多数のご意見お待ちしています。
大沢真知子 日本女子大学教授、放送大学客員教授 |
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