4年前、村上さんは、みなさんに呼び掛けました。「お金持ちは羨ましい。でも、わたしはわたしだといえる人生を送ろう」と。
「思う」(Yes)、「思わない」(No)の割合は、前回とほぼ同数の8対2。やっぱり、お金持ちを羨ましいと思うのは、世の常なのでしょうか?
しかし、「思う」とした人も、決して億万長者などのものすごいお金持ちになりたいと望んでいるわけではないようです。むしろ、「毎日の生活や将来に不安を持たずに暮らしたい」といった切実なもの。また、自己投資や自分のしたいことにはお金が必要で、「お金があればチャンスを逃すこともないし、いろいろな機会が増える」、「生活をきりつめずに、ちょっとだけ余裕のある生活をしたい」という堅実なものでした。
「お金がないと、あきらめなければならないものがたくさんあり、心の余裕がなくなる」、「精神的にも豊かな生活ができない」といった意見が多かっことからも、やはり、「切実さ」が伝わってきます。
村上さんがこの質問を投げかけた背景には、能力主義・成果主義により、いちだんと顕在化する経済格差に、みなさんは耐えられるのかということがありました。まさに、この「切実さ」のことです。
だからこそ、呼び掛けたのではないでしょうか? 「自分自身で選び取った人生を生きている人は、お金持ちを妬んだりしない。自分自身が選び取った人生を送ろう」と。
「思わない」とした方はもちろんのこと、「思う」とした方にも、次のような意見がたくさんありました。「自分が満足した生活を日々おくることができれば誰に対しても羨ましいとは思わない」、「お金以上に大切なものがある」、「お金が心を豊かにするのではない」、「お金がなくても実現できる幸せがある」と。
62歳の“幸せの手さん”がおっしゃっています。「残された人生を豊かに楽しくと思えるようになりました。若いときはいつも他人を意識して満足することがありませんでしたが」。
人は、心豊かに生きられるようになったとき、他人を意識することがなくなるのかもしれませんね。