
「男はいいな」と思うときもあるけれど
(tamaneko・東京・既婚・41歳)
質・量とも男性と変わらない仕事をして、夕飯を作り、片付けをしてお風呂を洗い、ゴミ出し。そんな時、「男はいいな。仕事だけしてりゃいいんだもん」と時々思います。でも女はそういう負荷がかかる分、利口になります。どうしたら効率よく家事をできるか、いかに気分転換として家事を行うか。仕事オンリーというのも頭の使い方が偏るように思います。
ぞうきんがけをしながらいいアイデアが浮かぶこともありますし、第一、独身だって掃除や洗濯、食事の支度はするわけで、それが二人分と思えば何てことはありません。また考えようによっては、いずれ年を取ったら仕事はなくなるわけですから、少しでも生活の雑事を楽しめるようにしておいたほうが得かもしれません。
女性の場合、結婚だけでなく子育て、親の看病・介護等、自分を取り巻く環境はいろいろと変化します。そうしたものと折り合いをつけながら、自分の能力を発揮できる仕事をしていければいいな、と思います。
あきらめなければ実現できるのか
(celtic・東京・既婚・37歳)
去年の秋に結婚するまでは、海外の会社と取引のある部署にいました。時差があることから、海外の顧客と緊急に連絡を取らなければならない時は、21時以降まで会社に残ることもよくありました。派遣社員として働いた3カ月後に「正社員にならないか」と声をかけてもらいましたが、いろいろ考えた結果、結婚と同時にその仕事は辞めました。
夫は会社員なので、当然のように毎日残業があり、平日は家事を頼める状態ではないので、今度また仕事をする時は家事との両方が可能な仕事を考えています。でも子どもができた場合、夫の協力だけではなく、出産前と同じように仕事を続けるには、体力、周囲の理解やサポートが必要になると思います。そう考えると出産後に働き続けるのはまるで不可能のように思えてきますが、あきらめなければ実現できるのでしょうか。
上司の発言にがっかり
(のんちぇぷろ・東京)
以前勤務していた会社は、ほとんどが男性ばかりで、女性はほんの数人でした。女性のうち、既婚者はわたしだけだったのですが、わたしも含め、男女にかかわらず終電まで働く毎日でした。ある日、上司に「君は結婚してるんだよね。今度からもっと早く終わる仕事をお願いするからね」と、変に気を使ったような発言を受けました。それ以来、その上司の書類整理やコピー取りなど、アシスタントのような仕事の毎日に。なんて古い考え方なのだ、とがっかりした経験があります。
いつ子どもができるかと気にされていた(ocarina)
結婚の年齢は、そろそろ仕事の行動範囲を広げたい時期でした。海外出張、地方勤務のチャンスはあるはずでしたが、なぜかわたしには話が回ってこない。ついに、どうしてもやりたかった地方勤務を申し出ましたが、上司の価値観によって報われませんでした。また、常にもうすぐ子どもができるのではないか、と警戒されていました。
でも、男の人だって半年後には、どこにいるかわからないような社内事情で、妊娠にそんなに敏感にならなくても、といつも思っていました。結婚してから出産までの7年間は出産後よりも、仕事がやりにくかったです。
はっきりと言いたいことを言えるように(chicamode)
男性が多い職場環境でずっと働いています。20代独身時代は、おじさん相手の仕事は対等な取引の話をしても、どこかなめられるのはわかっていたので、若さを武器にしてなんとかやっていた。結婚したということで、若さや色気を武器ではなく、おじさんたちもかならず「結婚してるのですか?」と聞いてくるので、結婚してることを告げたら、言いたいことがはっきり言える取引ができるようになった。わたしも結婚したことで、よい意味で開きなおりというか異性を意識することがなくなり、仕事でかかわる人たちも接しやすくなったようですし、仕事に打ち込めるようになりました。
「食べるのに苦労しない」と言われて(くりぼう・神奈川・既婚・31歳)
派遣社員として働いていたころに、人員削減をしなくてはならないので、「既婚者の女性は、辞めても食べるのに苦労するわけではないでしょ」と言われ、契約期間満了前に辞めさせられました。
結婚を仕事の判断材料にしないでほしい(yokohama・神奈川・既婚・45歳)
DINKS歴17年。住宅にかかわる仕事をしていますので、結婚生活で体験するさまざまな出来事、心の動きはプラスに作用しています。クライアントには安心・信頼感を与えていると思います。
以前、取引先の部長(男性・50代)に、「結婚しているのに、そんなに頑張らなくてもいいだろう」と言われたことがあります。また、女性の中には、子育てや家事が時間的制約でなく、できないことの言い訳にしている人もいます。だから、結婚に付随してくることが妨げになっているとは限らないと思います。わたし自身は、結婚しているかどうかを判断の材料にしてほしくないと思い、独立を本気で考えた6年前に結婚指輪を外しました。外したことにより、パートナーはいても、(お互いに)自立して生きていくことの覚悟ができたように思います。うれしいのは、ときどき「結婚していらっしゃるんですか?」と驚かれることです。
転職して感じた既婚者への評価(LEO・関西・パートナー有り・20代)
転職活動の面接時に「(結婚しているけれど)仕事と家庭の両立は大丈夫ですか?」と何度も確認されました。自分の能力をしっかりと主張し、家族の了解も得ていることを誠意をもって伝えたら、採用していただけました。
この経験を通して感じたことは、既婚かどうかは学歴と一緒で自分が選択した人生であって、それを仕事の際に不利だと感じて文句ばかりを言うよりも、前向きに活かすほうがよいということ。むしろ、既婚者のほうが「頑張る力がある」「人の痛みや社会の仕組みがきちんと理解できる」「自己中心的ではない」というように評価されるような気がしました。既婚、未婚にとらわれすぎる人、会社などは相手にしなければいいのです。そのためには、自分自身がしっかりとした考えを持つことが一番大切ですよね。
辞めるのだろうと当たり前に思われている(miyo20186)
結婚を予定しています。婚約してから仕事にもプライベートにも制約が出てしまうのはある程度考えられることですが、仕事を続けたいと思っていても、会社内では辞めるのだろうと当たり前のように思われていることがつらいですね。
共稼ぎの道を選んだことで起こった変化(ちゅうた・既婚・30歳)
個人的な事情から、結婚により仕事を「続けたい」から「続けなければならない」ようになりました。未婚のときは、結婚により相手の都合で仕事を辞めるかもしれない、という可能性もあり「辞められる」という精神的な「逃げ場」がありました。共稼ぎの形態を選んだことで、男性と同様、仕事で生活の一端を担う責任があります。そういう意味では、周囲より、自分の気持ちが一番変化したと思います。
仕事上では、上記のような事情を会社側も知っているので、長期的な視野を持って接してくれるようになりました。「長くいるんだから、もっとほかの部署も知らなければ」「今、これをすることで、将来会社にどんな影響が出るか」など、未婚の時とは段違いに、仕事の奥深さを求められるようになりました。
現在は出産を経て、来年早々の復帰に向けて準備中ですが、ある意味、結婚〜出産を経験した女性が勤務し続けるテストケースのようにも見られていますので、後輩のためにも既婚ママパワーを発揮しなければと妙な責任感も感じています。

指輪をしていないことを詮索された
(エディター)
仕事だけを考えた場合、影響している、と実感したことはありません。仕事には直接関係がない部分ですが、たまたま指輪をしていないことがあったとき、遠回しに家庭事情を聞き出され、何かを詮索されているような印象を受けたことがあります。少し嫌な気分になりました。
子どもをあきらめるか、あきらめないか(ありる)
既婚自体に特に影響は感じません。実際、既婚女性の活躍は社内でも普通の光景として耳目に入ってきます。ただし、出産・育児はどうしても仕事に影響が出ます。それが彼女たちにとってはかえってプレッシャーになっているところもあるらしく、「子どもがつくれない」という話をされることがあります。
つい先日も40代の既婚女性3人・30代の既婚女性2人とご一緒する機会があり、「どうするの?」「もうあきらめた」「あきらめてはいないけど今年できなかったら来年はまた納期にかぶる。厳しい」「来年度昇進試験があるから」など……苦しい事情が感じられ、何も言えませんでした。社外では「子どもまだ?」社内では「まさかこの時期に妊娠はないよね(遠回しに)」の板ばさみになっているようです。昇進前に妊娠出産を済ませて昇進自体に影響が出ているわたしと、昇進してしまったがために妊娠出産にブレーキがかかってしまっている彼女たちと……お互い、答えは出ません。
夜のお酒のお付き合いは激減(ごまたま)
わたし自身は既婚ですが、仕事に影響したことはないと思います。ただ、独身時代に比べると、夜のお酒のお付き合いは激減しています。以前はわたしもお酒好きだったので、接待や仲間内の飲み会に出席していましたが、結婚してからはパートナーと飲むことが多いので、仕事上の飲み会はほとんど行かなくなりました。また家に帰って洗濯や炊事をやる必要があるので、今まで以上に効率よく仕事をこなそうという意識が高くなったと思います。