
相手への理解が第一歩(Akiko)
人に伝える技術は、仕事の中で自然と磨かれ、鍛えられました。コミュニケーションは、まず相手への理解が第一歩だと思っています。伝えたいことを、いかに相手にとって受け取りやすい形に加工して出してあげられるかが力量。相手の立ち位置、公私にわたる利害、テーマに対する興味・関心や理解の度合い、ベーシックな考え方、性格、過去の傾向などから、おおよその見当をつけて、説明内容を構成し、表現を個別にカスタマイズします。この技術(?)を身につけると、パートナーや友人、家族との会話でも、以前よりスムーズに会話できるようになると思います。相手への理解が進むと、会話の展開も、ある程度予想できるようになり、想定したパターンで議論が展開されるとそれに対応した受け答えをあらかじめ考えておけるので、同じ時間の中での説得力が格段に違ってきます。
自分と違う意見に対しては、ひと呼吸置く(たこやきRico・京都・パートナー有・45歳)
慣れ親しんだ相手にこそ、自分を飾らずに素直にありのままを伝えたいと思っています。ただ、そこには相手への配慮と自分を大切にする気持ちが大切だと思います。心掛けているのは、わたしはこう思うけれど、あなたは?と、“T”メッセージで伝えること。それから、つい忘れがちですが、心掛けたいのは、自分と違う意見に対しては、ひと呼吸置くこと。そして、自分と違う他人を尊重すること。
何度も練習したり、失敗したりする中で磨かれていくもの(ゆん21・東京・パートナー有・27歳)
自分を伝えることも、やはり慣れ。何度も練習したり、失敗したりする中で磨かれていくものでしょう。自分を伝えなければならない場面を、あえて増やすようにすることで、他人の受け取り方を知り、その場に応じた伝え方を選べる瞬発力も養える気がします。「伝えたい」という強い気持ちよりも、相手を思いやり、うまく伝わるように配慮することが、一番大切なのではないかと思います。
言葉で表現する努力が大切(MIYAさん・東京・パートナー有・31歳)
容姿のせいか、実物よりもとっつきにくく頭もよいと思われるらしく、損はしないのですが(笑)、一方男性からは頼られることが多く、女性からは女性特有の付き合い方を求めてこられることはあまりありません。20代まではそれを少し残念に思ったこともありましたが、30代になった今は自分のイメージと自分がちょうど一致してきたような感じです。ただここまでにはやはり「自分の表現は言葉で表現する」ということは努力したと思います。また仕事柄複雑な業務に関われば関わるほど、face to faceのやりとりが微妙な日本語のニュアンスをカバーしてくれます。
最近、後輩は寂しがり屋が多く、かまってあげないと不信感をもってしまったり、男性も「実はこう思っていたんですけど……」なんて後になって言う人も多い。「秘すれば花」は、外国人とも接する仕事環境がある中では、損にしかならず、また自分の主張も成果も評価してもらえないということを、自分だけでなく後輩にも教えていかなければならないこのごろです。
言葉や表現を、ほんの少し変えるだけでも違う(のほっち・山口・パートナー有)
今まで使っていた言葉や表現を、ほんの少し変えるだけでも相手を快適な気持ちにさせることができたり、考えがスムーズに伝わったりすることがあります。自分を伝えること、それは自分を知ってもらうことにもつながりますよね。一方通行に「自分」を並べるだけでなく、時には「わたしってどう見える?」と投げかけてみています。どんな自分が相手に伝わっているのか知りたいの思うからです。
コミュニケーションの主導権は聞き手にある(しんこ・神奈川・パートナー有・45歳)
子育てを応援するボランティア活動を8年ほどしています。同世代の人、行政のおじさま方、講師の大学の先生、若い乳幼児を持つお母さん、お父さん、さまざまな人とのかかわりの中でコミュニケーションのむずかしさ、大切さを痛感しています。一番感じるのは、コミュニケーションの主導権は聞き手にあるということ。どんなに熱弁をふるったところで、相手がその話に耳を傾ける気持ちにならないと、何にも伝わらない。できるだけ冷静に、相手もリラックスして話がきけるよう心掛けています。話し合うだけで終わるのではなく、結果を大切にしたいと思います。身近な人やテレビに出てる人の上手な話し方をチェックしています。
優柔不断で話が進まない相手には結論を選ばせ(ぷろ子・愛知・パートナー有・34歳)
家族同士では、本当に自分の言葉で、自分のペースで物事を伝えるゆとりがあると思います。時間的にもそうですし、相手も自分のことを理解しようとして、こちらを向いてくれているので。でも会社で上司とか同僚相手となると難しいです。短気で長話を嫌う上司には結論から。親身になってくれる人には悩みからうち明ける。優柔不断で話が進まない相手には結論を選ばせる、などなど伝え方の工夫が要ると思います。仕事を離れた友人などの場合でも、基本的には他人なので、どういう伝え方をすれば一番相手の心に響くかということを、考えながら話します。