
声を届けるには相手の気持ちを読むこと(アンヘルカーサ・東京)
相手に自分の声が届かないとき……、自分と相手の双方に問題があると思います。まず、自分が本当にその人に語りかけたいと思っているか? そして、相手は自分を受け入れているか? 自分の話を聞こうと思っているか? 人の話を聞くそぶりはできても、心からその話を必要としているか否かは表情と声のトーンでわかりますよね。そのことを踏まえて、「いまは話すときではないな〜」と思ったら話題を変えるとか……。相手の気持を読むことは大切です。
怒ってもそう聞こえないおっとり声(ryuchan・神奈川・パートナー有・37歳)
私の声は、パートナーいわく「ふにゃふにゃした、おっとりした声」らしい。そこがけっこう好きだと言ってはくれるのですが、怒ったときにぜんぜん怒っている感じに聞こえないらしい。息子をしかるときも、「ママおこってんの?」と笑顔で聞かれると、結構がっくりきちゃいます。
若い声はセールス電話撃退に効果大(山が呼んでる・長野・パートナー有・47歳)
ラッキーです。私の声は高音で、鼻にかかっています。声だけ聞くとても若く聞こえるそうです。このメリットを最大限に生かして、セールス電話が掛かってきたら、「いま、母は出かけていません」と言うとたいてい信用してくれます。また、若妻になりすまして「義母がいろいろ大変で……」と話すと、身の上を心配してくれて「まあ、頑張ってね」と同情してくれます。ただし、電話しか効かないのが残念です。
声のお陰で視野が広がった経験(星みづき・東京・パートナー無・39歳)
昔言われたことなのですが、私の声は「大きい、高い、響く、通る、マイクを通してもこもらない」のだそうです。実際、声は大きいし高いし、響くなぁと思うし、もう少し低ければとか、もう少し小さい声でしゃべらなければと思うこともしばしばです。でも、声の大きさや高さはしゃべるときに気を付ければよいことなので、気を付けるようにはしています。
しかし、たまにこの声が役に立つことがあります。たとえば、うるさい場所(居酒屋とか)で人を呼ぶとき、私の声だと大抵の場合聞こえます。また、同時に多くの人に呼びかけたいけど拡声器などがない場合にも、案外役に立ってくれます。マイクを通しても声の通りはあまり変わらないため、簡単なアナウンスを頼まれることもあります。
何よりも「この声でよかった」と思ったのは、かつてある野外ライブで出演者に客席から声をかけた時のことです。舞台から客席までは遠いので聞こえないだろう、と思っていたら、ちゃんと聞こえていたのです。そして、そのときに声をかけた人と親しくなって、非英語圏から日本に来ている外国の人の支援をするボランティアに参加したり、非英語圏の、少数民族とされる人たちのことを知ることができました。たかが声、されど声ですが、それを通して私の視野が広がった気がします。
声を出すのが、いますごく楽しい(空まめ・東京・パートナー有・42歳)
私の声はトロ〜ンと甘えたような感じで、好きではありませんでした。昔テープレコーダーで聞いたときは、直視ではなく直聴(?)できなかった。でも親姉妹、従姉妹まで同じ声で、遺伝なんですね、恐ろしいことに! 医師である従姉妹は、その声のために自分の診断を信用してもらえてない感じがする、なんて言っていましたが、かえってそれが子どもの安心感につながり、いまでは子どもに人気のクリニックです。私もよく人から「ゆったりと聞き取りやすい」と言われるので、だんだんこの声が好きになりました。自分にしかないこの声を生かそうと、一昨年からコーラスを始めました。発声も習得したので、いま、声を出すのがすごく楽しいです。