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虐待に関する報道が頻繁に聞こえてきています。
児童相談所への虐待の相談件数が、昨年は2万6千件を超えるなど、依然として虐待は、緊急に取り組む課題であるといえましょう。
相談件数が増加していることは、単に今まで気づかれなかったことが明らかになっただけでしょうか。それとも実際に増えているのでしょうか。
最近では、栃木県で同居していた父親の知人が、幼い兄弟を殺害したという事件が記憶に新しいところです。この事件は、家族外の人間が、虐待から凶行に及び、父親もそれを止められなかった(その後、父親も覚せい剤を使用していたことが明らかになりました)、児童相談所も防ぐことができなかった、など新たに考えさせられることも少なくありません。
虐待は、暴行を加える行為だけに限定されるのではありません。また、保護者が自らの子どもに対して行う行為だけでもありません。たとえば、子どもに性的な言葉を浴びせる、小さな子どもを一人車内に放置して車を離れる、途上国で買春行為を行うなどの行為も、子どもの人権に対する著しい侵害であり、虐待とみなされます。
虐待は密室で行われることがほとんどであり、被害者が口外することはまれで、疑いを持たないと気づきにくいものです。虐待を受けた子どもは、助けを求める方法を見いだせず、大人に理解しがたい行動(挑発的、誘惑的、衝動的行動など)をとるため、大人に誤解され、新たに虐待を受けることさえもあります。
ところで、虐待は一部の特別な人たちが起こす問題でしょうか。児童虐待防止法の一部が改訂され、10月より施行されました。大きく変わったのは、虐待の「疑いのある」児童を発見した人も通告を義務づけられることになったこと。子どもの人権を守るための大人の義務が拡大したとも言えます。
そこで皆さんにお尋ねします。「子どもの虐待は、皆さんの身近にあると思いますか?」 ご自身の経験、特に子どもの時の体験などを含めて、いろいろなご意見をお待ちしています。