
大人が自己実現して幸せを感じることから(千早)
シングルでもそうでなくても、大人が向学心や意欲を持って社会に参加できて、幸せを感じながら子育てができる社会に、少しずつ近づいているかなと思います。そうして大人が自己実現して幸せを感じれば、子どもだって幸せを感じる人に育つでしょう……。シングルか否かなんて、全然問題じゃなくて。離婚したほうが幸せならば離婚を選択してもよいのでは。悩む事にも、我慢生活を継続する事にも、新しいステップに踏み出す事にも等しくエネルギーを消耗します。人生の時間も、自分の持つエネルギーも限られているので、何を選択するかは自分次第。無理せず後悔せず幸せになる、という選択が大切だといつも思いますよ。
もっと声をあげて立場を主張しよう(mami osawa・東京・パートナー有・38歳)
以前に比べれば、よく聞く言葉になってきていますし、政府としてもこれからの大きな課題として取り組もうという姿勢がある気がします。そうなってきたのもこれまでのシングルマザーさん達や、周りの方々の努力、熱意で勝ち取っていった結果だと思います。一方、その環境を恨み、不安に立ちすくんでしまう方々の気持ちは理解できないわけではありませんが、それでは明るい未来はやって来ない。日本人にとって大変苦手な事かもしれませんが声を出す事です。もっと自分達の立場を主張し続け、もっと要望し続け、共に努力し続ければ、少しずつでも前進します。まだまだ対等に扱われない事への憤りはあると承知しますが、是非同じ女性としてがんばっていただきたいです。きっと今以上に当たり前のように語り合える日が来るのではないでしょうか。一人で一つの命を守り育て上げる事が、なんでそんなに不自由な事なのでしょうか。逆にとっても素晴らしく、楽しく、たくましく、強く、かっこいいことだと思います。
ポジティブな印象がある(れねごな・神奈川・パートナー有・37歳)
女性の「脱」依存精神が成長してきていると信じています。シングルマザーには独立した社会人であり子を守る親であるというポジティブな印象を持ちます。社会が成熟した感は薄いので、「シングルマザーOKの社会になってきた」というよりは、一人の人間として自分で判断&行動できる女性の多い社会になってきた、と思っています。
姉の姿を見て見る目が変わった(はしけい・静岡・パートナー有・35歳)
1つ年上の姉は3年前に離婚し、シングルマザーの道を選びました。小学校教師をしながら小2と5歳の一男一女を育てています。子供達の生活環境を整えるためにと去年家も建て、必死に生きています。姉のそうした姿を見ているうちに、私の「シングルマザー」を見る目が変わってきました。幸せな結婚をした姉が、シングルマザーになるなんて、3年前までは考えてもいなかったし、どちらかといえば「親の都合で子供がかわいそう」とも思っていたのですが、今は違います。誰よりも姉を応援したいと思っていますし、姉と同じシングルマザー達をサポートできることがあれば探したいとも考えています。大変なこと山ほどあると思います。でもシングルマザーだからといって、自信をなくすことはありません。前向きに生きていく姿は周囲のココロを動かしますし、子供も見て学んでいるはずです。そして、それはパートナーがありなしに関わらず、誰にでも当てはまることだと思うのです。この問いにYESかNOかというと、難しい選択になりますが、期待をこめてYESに投票します。人は困難を乗り越えた時に初めて「強さ」を得るものだと思います。だからシングルマザー達には、堂々と、前を向いて歩いていって欲しいし、だからこそ必要なサポートやシステムを提案して欲しいと思います。私はシングルマザーの姉をとても尊敬しています。

見守る地域の大人でありたい(どろまり・神奈川・パートナー無・51歳)
私は小さな不動産屋です。最近シングルマザー、あるいはもうすぐシングルになろうとしている方の家探しをたてつづけにお手伝いしました。実家の方から協力を得られる場合は別ですが、そうでないととても厳しいものがあります。特に小さなお子さんがいらっしゃる場合は本人にそれほど収入があるわけではないので入居可能物件も限られてきます。最近は保証人じゃなく保証会社を通してと言うところも多いので、収入の証明がない人は特に難しいのです。市の補助の証明をもとに大家さんを説得して入れてもらった事もありました。私はそういう人たちに「うんとまわりの人の助けを借りなさい、子どもに当たりそうになったらSOSを出しなさい、意地を張らずにカッコ悪くてもみんなに助けてもらって、世間に感謝しながら子供を育てなさい」と言ってます。入居してから時々生活の様子を報告に来てくれたりするとホッとします。どんな事情があっても子どもは宝。一人で育てることを選択した彼女たちを見守る地域の大人でありたいと思っています。
会社の柔軟な対応が大切(有依・埼玉・パートナー有・26歳)
実際には分かりませんが、誰もがシングルマザーという言葉をすんなり受け入れられるようにはなってきていると感じます。私の勤める会社は少人数で小さな会社ですが、もし私に子供ができたら、会社に連れてきてもいいから、仕事は続けてくれと言われています。デスクの女性も二人の子を持つシングルマザーで、学校行事や子供の風邪で突然休むこともありますが、会社は柔軟に対応していると思います。もちろんそこには、私を含め周りの社員たちの理解と協力があります。小さい会社の方が柔軟に対応しやすいのかもしれません。
自分がどう自信をもって生きるか(yummin・東京・パートナー無・32歳)
未婚のママです。日常生活で、marital status を明らかにすることは、そうありません。ですが、「子供がいる=結婚している」という概念が、まだまだ当たり前なのだと思わざるを得ません。経済的にある程度安定していると、社会的な援助は皆無であり(保育園に優先的に入れるわけでもありません)どうしても他の方の手をかりるような出費はかさみます。最後に、さまざまな事情を考え抜き、「産まれてくる子供(現2歳)と幸せに暮らそう!」と選択しました。それが、正しい選択か、子供を不幸にするのでは、とは考えませんでした。周囲にどう思われるかではなく、自分がどう自信をもって生きるかでした。今のところ、子供は何の問題もなく成長しています。