最後は、グリーンのラインの冷蔵庫。まず目に入ったのが、ラインの上を移動しているゴンドラ。ここには冷蔵庫内から取り出された、プラスチックの棚や容器が入れられ、専用の破砕機へと運ばれます。その後選別され、高品位の原材料となります。
※冷媒に使われているフロンは専用の装置で回収し、密閉された状態で専門の処理会社に送ります。また、断熱材のウレタンフォームに含まれているフロンの回収も行っています。
破砕機をモニターで見る
さて、50〜60キロもある冷蔵庫の本体は、どうやってリサイクルされるのでしょう。 なんと、まるごと(コンプレッサー、庫内容器・棚、電気コードが取り除かれた状態で)巨大な破砕機にかけられるのです。 その様子をモニターで見させていただきました。なんと冷蔵庫はシュレッダーの円筒状の刃によって、ものの20秒で、バラバラの破片にされてしまいました。この機械は、1時間に5トンの冷蔵庫を砕く能力があるそうです。破片はその後、さまざまなプロセスを経て、素材別に、高純度に選別されます。
前項のエアコンでは、コンプレッサーを破砕した後に素材ごとに選別していましたが、冷蔵庫の場合は粉々にせず、コンプレッサーを分割し、中の部品を選別回収しています。工場に併設されている研究開発部門で、これらの部品を、このままの形で再利用(リユース)する研究を進めているからです。いつの日か、部品たちは再デビューするのでしょう。 ※この記事は2003年掲載時の内容です