日本人のノーベル賞受賞ラッシュに興奮しています。偉業達成にはどんな心構えが必要か? の問いに、博士たちは異口同音、「好奇心を持つこと」「違う意見に出会ったら考えが2倍になったと喜ぶこと」と。それを聞いて「ロングステイと同じではないか」と私は小躍りしそうでした。好奇心一杯によその国の暮らしに仲間入りし、異質の文化に教えられて自分を肥やすロングステイとノーベル賞……。いやはや恐れ多い手前勝手な解釈です……。
テーマを投げかけた初日は、「ロングステイって面倒くさそう。私は行かない!」というコメントが大半かと覚悟をしていたのですが、フットワークのいいコメントの続出でちょっと驚きました。ロングステイがうまくいくかいかないかは、行きたい気持ちが用意できているかどうかに尽きます。スペインの白い村を毎日の散歩コースに。食事作りの心配をせず、長年積読していた本を片っ端から読み耽けりたい、テレビも携帯もない環境に自分を放り出して人間性を取り戻したいなどなど。地球を根城にするステイヤーたちはたわいもない理由で盛り上がります。 その一方で、(Aska)さんのようにホストファミリー志願者の存在もまた頼もしい。知りたいのはまずは日本の伝統文化という(ありのみ)さんの意見にも納得です。地球のどこで寝起きをしても「地球に生きる」ことに日々躍動できれば、イギリスでもタンザニアでも、そして日本でもいいのです。 お金の話に少しだけ触れておきます。貯金をしなくっちゃという(ぽた)さん。物価が安いタイは年金暮らしに良さそうという(beans5)さん。自由時間をゲットしても時間長者=億万長者とならないのが残念ですが、例えばタイやマレーシアなど東南アジアの国でのステイ費用は年金でおつりが来る計算です。NZではゴルフビジター料金が3カ月で1万円と激安。冬場の逃避行なら日本でかかる暖房費、正月行事の出費等は不要になり、猛暑酷暑のエアコン代もカナダに身を置けば忘れていい費用です。あるご夫婦は「銀婚式にダイアモンドをもらうより、そのお金でロングステイがしたいと女房に言われて」……。ステイが頭に浮かべば、欲しかったものが欲しくなくなるということもあるのです。 健康に留意、安全に配慮して地球をヒョイとひとまたぎ。肌合いの合う国に時々家出するロングステイはもう普通の選択肢のようです。1週間熱い議論を有難うございました。
福永佳津子 海外生活カウンセラー |
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