
株主は原点に戻って経営者を選ぶべき(DEYOKO・パートナー無・28歳)
虚偽記載が判明した際に失った信用を取り戻すのは、至難の技というよりも不可能に近いと思います。たとえ、将来経営が再度軌道に乗り出しても、また裏切られるのではないか、不正をするのではないかという疑心は一生拭えないのではないでしょうか。経営難、不況の時代だからこそ、会社経営の原点に戻って、正しいこと、そうでないことの分別のある経営者を、株主が選ばなければいけないのではないでしょうか。
日本は本当に「近代」なの?(ヒロカ・千葉・パートナー無・30歳)
藤野様こんばんは。「有価証券報告書の虚偽記載」って、具体的にどういうことなんでしょうか? いずれにしても、公式な文書にウソを書いているということは、制裁を受けてもやむを得ないと思いますが、この件の場合は、問題はこれじゃないと思います。TVのワイドショーで見た、あの理不尽に大きな前社長の墓……あれを見た瞬間、私は「いまって21世紀だよね?」と、深く考えました。そのくらい、何かが大きくずれてて、ぜんぜん「近代」じゃないと思いました。
でも、実は日本の多くの会社って、西武グループと似たり寄ったりなんじゃないでしょうか? これじゃ国際競争力もへったくれもないだろうなと思いました。いつもすごく考えますけど、日本って、いま「近代」なんでしょうか? すごくまだらな感じがするんですけど。藤野さんはどう思ってますか?
一般投資家ばかりが損をする構造(happylime)
西武鉄道の上場廃止は、原則に照らせば当然だと思います。有価証券報告書で虚偽記載をすることは、株主・投資家をだましていることと同じですから、そんな会社に公開会社でいてほしくありません。公開会社でいられると、虚偽記載をしても上場したままでいられるのかという変な前例を作ってしまい、ほかに示しがつかないと思います。
しかし、藤野さんがおっしゃるように、会社側が適切な情報開示を行わないで、結果としてその不利益は西武鉄道の株主が負う、という見方もありますね。この場合の不利益というのは、一般投資家にとっての、株価下落、および、株式流通の停止を指しているのでしょうか(株式を買わされたとされる大企業については、買い戻し請求に応じそうですものね)。冷たい言い方になってしまいますが、株式というのは価格変動のリスクがある金融商品なのですから、不利益を株主が負う、というのも、原則に照らして当然といえると思います。
このように見ていくと、いずれにせよ、一般投資家ばかりが損をする構造になっているように思えてなりません。こういう不信感をなくすためには、証券監視委員会のようなところが市場のルールをきちんと守らせるしかないと考えます。
ちなみに、私は、投機目的では株をやりません。虎の子をみすみす他人にさしあげるのはもったいないですから。
当然。でも複雑な思いも(ふろすと・兵庫・パートナー有・42歳)
ルール違反をすれば、ペナルティは当然だと思います。でもその一方で、何も知らされなかった株主の人たちはどうなるのか、複雑な想いです。