
何のためのデジタル化? (まやれい・兵庫・パートナー有・29歳)
大学職員として勤務しておりますが、パソコンで施設管理やデータ管理、情報の共有を行うシステムができていても、先生方の中には、まったくご覧になられない方もいらっしゃいます。結局、電話とメッセージ票などでのやりとりになり、業務が効率化されたとはいい難い状況で、何のためのデジタル化なのかわからなくなることがしばしばあります。
都内から遠いからこそ(エミー・千葉・パートナー有・37歳)
都内からも遠く、子供も小さく自宅で英語関係の仕事をしています。買い物、銀行振り込み、株式売買、仕事とパソコンさえあれば不便なのを感じないほどです。セミナー、勉強会は都内で開催されることが多いので、そのときは嫌な思いをしますが。最近、英語関係会社ではパソコンでデータをやりとりできない方は採用されないと、主婦の友達が嘆いていました。また、趣味でフラメンコをやっているのですが、衣装など都内でしか買えないので、ネットで買いましたが、パソコンでやりとりができないのでと、友人の分も一緒に注文しました。母にもネットでお取り寄せをしてと、頼まれることがあります。田舎に住んでいたり、専業主婦、高齢な方ほどITに疎いなどと言ってはいられない社会になってしまったのではないかと感じます。
万博へ行くのをあきらめた友人(tamtamchocolate・新潟・パートナー有)
パソコンをもっていない友人は、愛・地球博のパビリオンの予約がインターネットを通じてしかできないと聞いて、行くのをやめてしまいました。子供の喜びそうな施設は予約しなければ入れないとも聞きます。市には誰もが利用できるパソコンを置いた施設もあるが、そこまで行くのも煩わしいもの。せっかくの楽しみが残念な結果になり、これはまさにデジタルデバイドというものだと思いました。
できる人に気軽に頼めるシステムがあれば(ゆん21・東京・パートナー有・28歳)
私は、10代から90代までが活動している何十年も続いている会に所属していますが、現在の主な連絡手段はFAXで、徐々にメールも併用されつつあります。昔は、子供におつかいを頼んでいたそうですから、高齢の会員の方は、時代の変化についていくのは大変だろうと思いますが、90代でもパソコンを使う方もいらっしゃいます。一方、私自身は、今はまだ変化についていけますが、めまぐるしく変わっていく製品(例えばテレビとかDVDレコーダとか携帯音楽プレイヤーのようなもの)に、これからも対応し続けられるのか、すでに不安です。便利になるのは大歓迎なのですが、便利になる分だけそれに必要な知識も膨大な物になっていきそうで、なんだかこわいです。しかも、家電の操作なんて、学校で教えるような知識でもないし、インタフェースだけユーザーフレンドリーでも、隠されている部分が複雑だと、余計にややこしいし。個人の意識の違いによってこれからますます格差が広がってしまうのは避けがたく、便利さを説いたとしても、「不便でも良い」という人ももちろんいるでしょう。そんな時に、無理に押しつけるのではなく、できる人に気軽に頼めるようなシステムがあれば良いなと思います。例えば、何かを調べるにしても、検索になれている人の方が、断然早く上手に調べられるのだから、自分でするのではなく、上手な人にやってもらうとか、昔の代書屋さんのようなサービスを期待します。
中高年が「豊か」な生活を送れるように(amamjp・千葉・パートナー有・34歳)
サイト制作の現場にいますが、この業界ですら、情報収集をおこたらない人とそうでない人との間で、できる仕事の内容に差がつき、収入の差にもつながっています。たまにパソコンを持っていない友人と話すと、ネットを活用している自分と、そうでない人がふだん手に入れる情報の間との圧倒的な落差を感じます。しかし情報を早く大量に持てる術がある、それがすなわち「豊か」といえるのかどうか、私自身いまだによくわかりません。最近はWEB制作の現場でもアクセシビリティやユーザビリティが重視されるようになってきました。新規開拓という点からしても、今までデジタルにあまり縁のなかった中高年層は重要な顧客なのです。この傾向は今後ますます続くと思われます。そういう意味では、デジタルの現場に携わる者として、将来の自分がよりよく生活するためにも、中高年がベストな情報を手に入れ、生活に役立てていけるような土壌を作っていきたいという気持ちが強くなります。
ハガキや電話のサービスも残して(ラムネ&タマ・神奈川・パートナー有・35歳)
最近、様々なところで「手続き・問い合わせはホームページのみ」「携帯サイトから」という文面を目にしますが、従来通りのハガキや電話・FAXサービスも残してほしいと思います。実家の親は「不馴れによるトラブルを避けたい」という理由でインターネットにも携帯電話にも手を出そうとしません。私自身も過去に某企業の懸賞に応募するつもりで携帯空メールを送信して以来、迷惑メールに見舞われるようになってしまい、携帯を限定するサービスは利用しなくなりました。
地域間の接続費格差に注目を(みんつ・愛媛・パートナー無・37歳)
ブロードバンドが一般に普及し始めた頃、地域的なデジタルデバイドを感じました。安価なADSLが爆発的に広がっている時、私の住む地域ではADSLが利用できないことがわかり、光回線を引きました。ADSLに比べて月々の費用は3倍かかります。インターネットで地域間格差がなくなるというのは技術の話で、回線利用料など経費格差が語られていないように思います。大都市の利用料が安くて質の高いサービスを受けたいです。