
お店で名前や電話番号を残すことに注意(veronique)
犯罪の定義に入るかどうかわかりませんが、少々ストーカーめいた行為を受けたことがあります。突然電話が掛かってきて、無言が続いたあと、名乗りもせずに”I love you……”と。そのときは単なるいたずら電話だと思っていましたが、嫌な予感がしたのでナンバー表示に切り替えました。同じ人物からの電話は数日おき、あるいは数週間おきに掛かってきて、わたしが電話に出ないことに対して腹を立てていてののしられました。
その後、郵便受けの表札に傷をつけられ、家も知られているのか、と非常に怖くなりました。結局、電話のかかってくる頻度とわたしの日常行動との関連性から、問題の人物を特定することができました。ある商店主でした。その店へ行くのをやめたので、今は被害はありません。状況が落ち着くまでは家に閉じこもっていましたが、寝ていてもわずかな物音で目が覚め、本当に怖かったし、あらゆる人を信じられなくなりました。お店で名前や電話番号を残す必要がある場合にも、よくお店を選んでからにしようと学んだ一件でした。
洗たく物は干しっぱなしにしない(ちょこちゅっぱ・東京・30歳)
つい最近、一人暮らし10年目にして初めて下着泥棒の被害に遭いました。今まで他人事の犯罪だったものが、実際に自分の身に起こったことで、初めてその怖さを感じました。すぐ近くの派出所に出向き、被害状況を説明し、パトロールを強化してもうらうよう、お願いしました。でもこれで安心してるわけではありません。犯人がわたしの周辺にいると思うと夜眠れません。目に見えない犯人が怖い。この犯罪に対する対策は夜外に干しっぱなしにしない、自分の家にいるときだけ外に干しておく、もしくは何か洗濯干し用の防犯品などつける、でしょうか。
落ち着いて、いつでも逃げられるよう(kuniwaka2001・神奈川・既婚・31歳)
犯罪とまではいかないまでも怖い思いをしました。アメリカ留学中、ボストンの町を昼間一人で歩いていたら、前方から独り言を言いながら近付いてくる男性がいました。いきなり逃げ出して追いかけられたらいやだなと思い、少しずつ道の脇へ寄り、避けたのですが避けきれず、すれ違いざまに怒鳴られました。体に触られはしなかったのですが、驚いて転んでしまい、ひざ小僧のあたりをすりむきました。ホテルに戻って手当てをし、しばらくは恐ろしさの反面、何事もなかった安堵感で泣いていました。
それからしばらくは道を一人で歩くときはちょっと怖かったです。多かれ少なかれ、みなさんこのような経験はあるかもしれません。常日ごろ、誰にでも起こるんだということを認識し、いざ、恐ろしい場面に遭遇したときは落ち着き、いつでも逃げられるように準備するしかないのかなあと思います。
防犯スプレーを携帯(arrow・東京)
自分が直接当事者になったのは、10年以上前、夜中に家に泥棒に入られたことです。盗まれたのは小銭とウォークマンぐらいでしたが、すごく不気味な感じが残りました。後に犯人は捕まりましたが、盗まれたものは戻らず。
また、当事者ではないものの、ちょうど現場に居合わせて目撃したことがあり、この2年だけで、110番に3回も電話しました。傾向として、春先に多いです。わりと静かな住宅街ですが、近所ではひったくり、店への強盗などもあるようです。とりあえずの防犯対策としては、アメリカ製の小さい防犯スプレーをキーホルダーにして携帯しています。
国外では、ある国で夜間の長距離バスに乗っていたら、拳銃と大きなナイフを持った人たちが道に丸太を置いてバスの進行をブロックし、バスの乗客全員が現金を取られました。幸い、お金を分散して持っていたので、その時財布に入っていた約20ドルほどで済みました。その後、盗賊が丸太をどかし、バスは続行しましたが、バスターミナルに到着して地元の人に話したら、その地方の夜間では珍しくないとのことでした。抵抗すると、殺されたり危害を加えられることがあるそうです。その教訓として、海外では夜間の長距離バスには乗らないようにしています。
被害総額100万以上(エリザベス・愛知・既婚)
つい最近、空き巣の被害に遭いました。手口はドライバーを使った「三角割り」で、1階リビングの掃出し窓から侵入されました。現金の被害はありませんでしたが、貴金属、時計、ブランド物バック、デジタルカメラを見事に盗まれ、被害総額100万以上でした。この数年間、町内での空き巣被害が増加していたため、それなりに注意を払っていたつもりですが、夜遅く帰宅するにもかかわらず、1階の窓のシャッターを下ろさずに出掛け、やはり心のどこかに油断があったのだと思います。金額的な被害よりも、小学生の息子がわたしよりも先に家に帰ることや、一人で留守番することを嫌がるようになったことがショックです。
被害者遺族になるまでは他人事だった(junkomama)
父を6年前殺人事件で失いました。未解決のまま今年7回忌を迎えました。事件を体験する前は、本当に新聞の社会面の事件は他人事でした。ですが、今は社会面の記事は父の事件とどうしてもリンクしてしまいます。わたしたち被害者遺族は、自分の家族の事件を新聞やテレビで何度でも反すうすることになります。こんなことは一般の人は決して体験することはないでしょう。本当にこれは苦しいことなのです。
数年前から犯罪被害者遺族がクローズアップされるようになってきました。わたしも3年前に被害者遺族5人で被害者支援のアメリカ研修に行ったときに、マスコミ数社が同行してきました。そのあたりから自分もマスコミに顔を出すことをいとわなくなり、被害者について理解を求める発言を繰り返してきたつもりです。犯罪被害者は、まだまだマイノリティーで、世間からの冷たい対応にさらされながら生きていると言わざるを得ません。
今、犯罪に巻き込まれたことのない人も、これからも被害に遭わないとは言い切れないのです。誰だって被害に遭うなどとは思っていません。自分がそうでした。危機管理、ということからは外れるかもしれませんが、新聞やテレビで報道される事件の、被害者遺族の思いを、ぜひみなさんに考えていただきたいのです。ぜひ感じ取っていただきたいのです。
住居周辺の掃除や手入れはこまめに(iroha・九州・パートナー無・31歳)
わたしは4年ほど前、東京杉並区在住の折、半年間のあいだに強姦未遂、放火の被害に遭いました。それらの犯人は別人で、前者は外国人の進入によるもの、後者は、アパートの隣人、顔見知りによる(しかし無差別な)犯行でした。大家が離れたところに住んでいたため、土地周りの手入れや、内部のちょっとした故障なども自分たちで修理しなければならないようなアパートだったので、手入れが行き届かず、結果的にそういった犯罪を引き込んでしまう雰囲気になっていたのかもしれません。
女性だけのアパートということで安心していましたが、連帯はなく、薄汚れた感じで平気なようで、敷地内に草が生えていたり、ごみが吹きだまるなど、すきまだらけだったのだと思います。自衛手段もとりましたが、路地が入り組んだ静かな住宅街は案外人目も少なく、覗きやいたずら電話もしょっちゅうでした。現在は、近隣との付き合いがあるので安心です。都会での一人暮らしはなかなか厳しいものがあります。みなさんも住まい周りの手入れはきれいになさってください。そういうところに陰りがあるとこういう種類の犯罪も引き寄せやすいのだそうです。
夜間は周囲を意識しながらさっさと歩く(ブルー・30歳)
わたし自身は、痴漢(強制わいせつ)、タクシーにぶつけられた(業務上過失傷害)などがあります。わたしの兄は、夜中、寝ている最中に忍び込まれて窃盗の被害に遭いました。緊張感があるなしにかかわりない被害だと思います。
以前、「おやじ狩り」をしていた人が、「疲れているような感じの人を選んでいた」と言っていたのを聞いたことがあったので、夜は、周囲に目を配りながらシャキシャキ歩くようにしています。ただ、どんなに気を付けても避けられないことはあると思っています。