
個人が誇りや自信を持てるような企業に(tugu・神奈川・パートナー有・39歳)
企業が市場競争で勝つために必要不可欠な要素かも知れません。生活費を稼ぐために、言われたことをとりあえずこなす、というレベルで働く社員で構成される組織には、新しいものや価値観を作り出していくパワーは生まれてこない気がします。その会社が、厳しい競争に勝って顧客に支持されていくには、常にレベルを上げるために個人が自主的に努力をすることが必要です。それは、顧客と社会と会社にとっての利益を考えながら現場の仕事に携わることです。そのために必要なのは、個人がその組織(会社)に帰属していることに、自信が持てたり、誇りが持てることが基本じゃないでしょうか。その自信や誇りの生まれる環境の根幹に、「社会に対する企業のモラル」があるのだと思います。表向きや建前で言うだけではなく、企業の戦略としての取り組みが必要になってくるかもしれません。自分が体験したいくつかの企業の中で、両極端の状況があり、結果的にはそこで従業員のレベルに格差がついて、企業全体の成長にも大きく影響したことがありました。今後の企業戦略の侮れないポイントかもしれません。……ただ、それだけで企業が成長するわけでもないですが、それが必要条件であるとはいえると思います。
「他人よりちょっと得をしたい」が積もった結果(IPウーマン・36歳)
以前勤務していたメーカーで、私は研究所にいました。自分も周りの人々もいたって真面目で、いわゆる会社の経費で飲む、という発想のない人々でした。ところが同期の営業の人たちと話すと、そんなの、経費にならないんじゃないの? と思える分まで領収書をとり、「オレ、自分の金で飲んだことなんてないぜ!」と威張っていました。これを見たときに、こういう人たちが営業している会社にモラルなどあるはずがない、と愕然としました。近頃、企業や官庁のモラルが問題になる事件が多いですが、他人よりちょっと得をしたい、あまり苦労せずに自分だけいい思いをしたい、面倒くさいことはやりたくない、という個人の欲望が積もり積もって生じたことなのではないでしょうか。そういう意味で、歴史的に、色々苦労させられ、おいしい思いもせず、面倒くさいことをやらされ続けた女性が、生き生きと働いている企業というのは、全体的にモラルが高いといえるのではないでしょうか。それが外部から見てもわかるような企業は、どんどん応援していきたいと思っています。
一人の一歩が会社の一歩(もりぴぃ・埼玉・33歳)
製品の購入などの際に企業のモラルへの姿勢を意識するか、という問いかけですが、断然YESです。請負会社さんには本当に申し訳ないですが、問題のあった会社の製品はつい避けてしまいます。良い製品であれば買いたいのですが、私の中ではまだ信用回復にまでは至っていません。是非頑張ってもらいたいです。それから、公から民になった企業は、あまりにも民間との温度差を感じてしまいます。以前NTTの男性の方で、おそらく長年NTTの世界で生きてきたと感じられる40〜50歳位の方が、わざわざ私の会社へドコモのチラシを大量に持ってきて「従業員さんにお一人ずつ配っていただけますか?」と置いて行った時には、呆れたを超えて、ちょっとかわいそうになりました。JRの事故の時も、ボーリング場に行ったものの「まずいんじゃないのかな」と思っていた人はいるはず。でも言い出せない何かがある、という事が竹田さんのおっしゃるウィルスなのかもしれません。大企業ほど気づくものも難しいでしょうし、変えていくのも大変だろうと思いますが、一人の一歩が会社全体の一歩になるわけですから、是非一人一人勇気を持ってもらいたいと思います。
利益とモラルの狭間で(kemkem・パートナー有・45歳)
同じ会社で働き続けて二十年以上になりますが、企業のモラルに対する考え方の変化を実感しています。今や良き市民として存在できなければ企業は残っていけない、そんなメッセージが経営陣からことあるごとに発せられるようになりました。きっとこれはそういう会社でなければ投資の対象にならない世の中になったからなのでしょう。ただ、民間企業は「利益を上げねば生き残れない」のが宿命です。「コスト削減、利益重視」と「モラル重視」のかけ声の狭間で、現場の労働者、特に管理する立場の人間の苦悩は深まるばかりです。この混沌から抜け出すためのアイデアはないものでしょうか。
違う立場の人のことを想像してみる(ゆうぐれかぜのね・愛知・パートナー有・48歳)
企業の名のもとに人間の良識からは考えられない出来事が起こっていることをいつも残念に思っていました。私は企業を経営したことも中間管理職になったこともないのですが、どんな地位や権限を持つ人も人としての柔らかい心を思い出してほしいと考えます。柔らかい心で想像してほしい、立場が違うとどうであろうか? 若い日の自分はどう考えたか? 親としては? 子としては? 老いてゆく自分は? そしてどの立場の決断であるか責任が引き受けられるかの自問自答を忘れないでほしいと思います。
モラルをもって人を育て、育てた人が会社を大きくする(マサキ・33歳)
企業はお金を生み出すだけのものではなく、道義的な責任や使命があると考えます。たしかに買収と売却によってのキャピタルゲインを、というのも利益を追求する企業としてはよいのかもしれませんが、これまでの日本企業のようにモラルをもって人を育てる、育てた人が会社を大きくする、という考え方もよいのではないかと思います。
不祥事を起こした会社だけが責められる(sunnysun・東京・パートナー無・31歳)
モラルを持っていない企業はたくさんあると思います。何をモラルとするかは主観的な基準なので一刀両断には言えないけど、不祥事を起こした会社だけがモラルがない、と言われるのは、モラルがないけど偶々不祥事を起こしていない企業が自分達の低モラルを目立たないようにするための隠れ蓑に見えます。