経営幹部との対話
対話の進行役はイー・ウーマンの佐々木 |
整備場見学の後、最初の会場に戻り、いよいよ経営幹部との対話がスタート。イー・ウーマン佐々木が、「1つのチームとして、具体的なアイディアにつながるような提案をしていきましょう」の挨拶に続き、CS推進担当役員の上原氏より、安全対策への取り組みが説明されました。
「現在JALは、かつてない規模で真摯に安全対策に取り組んでいるが、それがなかなかお客さまには伝わらない。業績は上向きだが、昨年度が赤字であったため、その結果、整備コストも削減しているのではないか、とお客さまに誤解されてしまうこともある。そこで、『JALの「今」をお話します。』という広告シリーズを展開し、安全への取り組みの姿勢や内容を訴求していく」と上原氏。リーダーズには、その広告シリーズの第一弾となる新聞全面広告が配られました。
これに対しリーダーズからは、「ネットをもっと有効活用すべき」、「非JAL利用者へのコミュニケーションを意識すべき」「もっともっと具体的な内容を知りたい」などの意見が続々。
JALの取り組みについて熱心に語る上原取締役 |
安全をめぐる話題は社員教育に及び、「安全がすべてに優先するという社員の意識付けのために改めて社員教育を行った。飛行機の部品、1機あたり10万個をすべてチェックし、マニュアルも全部見直した。2006年度から2010年度の間で600億円の投資を行い、新たな安全管理システムを構築・運用する。1日に約1200便が飛んでいる中、ヒューマンエラーをゼロにするのは難しい。
むしろヒューマンエラーは起こることを前提に万一エラーがあっても大事に至らない仕組みを整えておくことが大切と考えている」と上原氏。日頃は聞くことのできない内部事情を丁寧にお話くださいました。
サービスやESについてもリーダーズから闊達な提案が
後半は、「JALの客室乗務員は“自信もやる気もなさそうに見える”というリーダーズの意見があるが、サービス向上のための、モチベーションを上げることが一番大切では」と、イー・ウーマン佐々木が質問。これに対し、「サービスの最前線で頑張っている仲間を誇りに思っている。この仲間のモチベーション向上のためにも、一人ひとりが自信を持ってお客さまに接することが出来るように、安全・安心のための投資はもちろん、商品・サービス向上への投資を積極的に行うと共に、風通しの良い風土改革にも取り組んでいる。例えば、昨年は客室乗務員に他社便に搭乗してもらい、サービスを評価してもらった。私自身も毎日お客さまからいただいたコメントカードをすべてチェックし、マイナスポイントに対する具体策を考え、速やかな解決を心がけている」と上原氏。
対話イベントはなごやかに進行 |
リーダーズからは、「自分自身も教育に関わる仕事をしているが、危機意識の共有がどれだけできているかが重要。横の連携と縦のコミュニケーションの双方を活性化すべき」との提案がなされました。
タイムリミットが迫る中、この後も、「CSと同時にESも重視すべき」、「個人のスキルを評価する制度を導入してはどうか」、「社内のリソースをもっと具体的に公開したほうが良い」、「再生しようとしているJALが目指しているのは何か、それを明確に伝えるべき」といった忌憚のない意見や提案が次々と。
最後は上原氏が、「我々が気づかなかった、まさにイー・ウーマンに集まる女性ならではの示唆に富む厳しいご指摘、大変参考になりました。みなさんのご意見を参考にしながら、一日も早く信頼を回復して、お客さま一人ひとりが気持ち良く安心してご利用いただけて、公共交通機関として社会に貢献していけるJALにならなければならない」と、締め括りました。

最後に全員で記念撮影
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