
女性同士での情報交換が効果的(つむぎ・パートナー有・38歳)
大変だけど、自分なりに工夫していけば働けます。作業着を着て、安全靴を履いて働いてきました。生理痛がひどいのですが、なんとか予定日に休みを入れるようにしたり(なかなかうまく当たりませんが)、「女には無理だ、どいていろ」、「どうせ結婚したらやめるんだろ」などの暴言も受けましたが聞き流してきました。同じ業界の女性でネットワークをつくって情報交換するのは、とても効果がありました。いまでは女性の数も増え、周囲の理解も得られてきました。しかし、出産・育児をこなすのは確かに大変です。でも、17年前に2人だった女性職員が十数倍に、と確実に増えてきています。
男性も女性も、意識改革が必要(LUKE・神奈川・パートナー無・40歳)
私の父は左官職人です。だから、小さいときから父の仕事を見て育ち、それがどんなに素晴らしい仕事かをよく知っています。しかし、現在の就職予備軍の若い世代のご家庭は、サラリーマン世帯(技術者であっても)が大多数で、男女ともに作業現場を見る機会などほとんどないと思います。だからこそ、技術者を必要とする企業が就業予備軍の若い世代に「現場」を見学させる機会を積極的に設け、次世代の技術者の「志」を培うべきです。
また、技術者への「志」は家庭でも養うことができます。「男子だから」「女子だから」という「性別」で親が子の将来進むべき進路を刷り込んでしまう、そんな親の職業観をも変えてもらう必要があります。
そして一番憂うべきは、現在作業現場で就業していらっしゃる大多数の男性の意識です。「女性に現場作業はできない」といった固定観念を捨てていただく必要があります。同時に、女性も同じ職場で働く以上甘えは赦されないことを肝に銘じて、しっかり与えられた役目を果たす必要があります。「性別」の壁を越えて同じ職場で働く「同志」として迎えられるようになったとき、おのずと女性の働きやすい環境も整ってくると思います。「男女雇用機会均等法」が施行されて随分たちますが、いまだに「女性」だけが声高に叫んでいるように見えて、同性として非常に辛いです。「男性」の方々も「職場を奪われる」などと否定的に考えずに、業界、ひいては社会全体の発展のために、女性が「働く」ことを積極的に応援してほしい。最後に、女性特有の「結婚・出産・育児」の問題ですが、これも、何も女性だけが1年間の育児休暇を取る必要はありません。男性が家事・育児の技術を習得していただければ、出産直後の半年は奥様の女性、後の半年はご主人という風に取ればよく、そうすれば職場への影響も少なくなります。女性が働く作業現場にするためには、男女の歩み寄りと、意識改革がキーポイントになると思います。
均等法前の世代が経験してきたこと(リュリ・東京・パートナー有・44歳)
働くことは不可能ではないでしょう。けれどその職種を選ぶにあたり、慎重さが必要だと思います。好奇の対象にもなりますから、よきにつけあしきにつけ目立ってしまいます。でも、反対にそれを上手に利用すれば、よい環境もできると思います。現実社会では、実際ほとんどがオールドエコノミーの現場でした。そこにいまは数多くの女性が進出しています。きれいに見える都心のオフィスも、20年前には、概念的には十分にオールドエコノミーだったのです。肩肘張らず自然体でいれば、作業現場で働くことも難しくないと思います。これは、40代半ば以上の男女雇用機会均等法がなかった世代が経験していることなのですから。
オールドエコノミーの現場だけではない(ラムネ&タマ・神奈川・パートナー有・35歳)
そのような現場でまだまだ環境整備がなされていない、とのキャスターの方のご指摘がありましたが、むしろ、名実共に環境整備がされている職場の方が少数なのではないかと思います。
かつて厚労省の管轄下に勤務していましたが、そういうところですので、実に立派な文面の雇用基準がありましたが、実際はそんなものはなんの効力もない紙切れでした。今回のテーマとなった職場のみならず、社会全体を今一度見直す必要があると思います。
あきらめない、自分に甘くならない(matyu・千葉・パートナー有・27歳)
今回のサーベイコメントで気になったのは、「1年間の育児休暇を一度も使えなかった理由が職場への気兼ね」とのことですが、この気兼ね先は、職場の女性ではないかな? と感じました。男性だけの職場の場合、周りの女性に対する意識も高く、厳しい感じはあまり受けません。女性の方が口やかましい場合もあります。
さて、「オールドエコノミーの作業現場で、女性が働けるか?」ですが、私の回答はYESです。確かに敷居が高い職もありますが、技術と根性さえあればどんな仕事もできるはずです。ここで重要なのは、女性だから仕方ないと自分からあきらめないこと。また自分に甘くならないことではないかと考えています。