IPO(Initial Public Offering)とは、新規に株式を証券取引所に上場して、投資家に株式を取得させることです。IPOを買えばもうかる、というのは大きな間違いです。リスクが高いということを、まず認識しておいてください。今は相場がいい状況なので、IPOなら何を買ってももうかるというイメージがあるようですが、下がることだってあるんです。
新規上場する会社の株を買うので、株式公開後にその会社がどんなビジネスを展開し、業績はどうなるか、成長するのかなどは未知数。上場に際しての目論見書を読んで、どういう会社かをよく理解してから買うことが大切です。
特に、可能性のあるリスクがすべて列挙されている「リスク情報」は必ずチェックしましょう。たとえば、その会社が一つの商品だけで競合他社と戦う単品経営だとしたら、それがダメになれば会社はうまくいかなくなります。そういう点に注意して判断しましょう。
とはいえ、このところIPOはずっと好調です。表1は、2004年 1月から3月に新規株式公開した会社の中で、公募の値段と初値の差、値上がり率が大きかった会社のトップ10です。トップの会社は、たった数日間で250%上がっています。
これらは、不動産の不良債権処理、バイオテクノロジー、インターネット動画配信、アウトソーシングといった新しいビジネスをする会社がほとんどです。