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保育園の設置基準、提案に向けて
2001年10月3日(水)配信
期間限定ではじめたこのメルマガも、今回を含め、あと4回となりました。規制改革会議も、閣議決定に向けて具体的に動いています。先週までのご意見から、設置基準を作ることはみなさん合意の要望と感じましたので、具体的な文言で、設置基準の設定を内閣府に提言します。もちろんみなさんのご意見もプリントして提出します。たくさんの貴重なご意見ありがとうございます。
今回はさらに、提言の際、では今の保育園はどうするのか、ということまで考えたいんです。現在運営されている、悲惨な状態の保育所、ベビーホテルなどを設置基準が(仮に)できるまで、またはできなかった場合に、どうするのかを考えてみたいのです。
以下を読んで、ご意見お寄せください。
ewoman:規制改革メルマガ編集長
佐々木かをり
保育園の設置基準、提案に向けて
- A:
意見の違いはあったけど、ほとんどの人が、認可外保育所にも何かしらの設置基準を設けることに関しては、賛成していたわね。政府はどう考えているの?
- B:
総合規制改革会議の中間報告によると、次のようになっています。
「指導監督基準以下の認可外保育所に対しては営業を認めない、いわば『ライセンス方式』の導入を検討するべきである」
これが、わたしたちが議論した認可外保育所に対しての設置基準を設けることに当たる、とのことなのですが、営業するための基準にするのかどうかも不明ですし、作った基準をどのように適用していくかまで議論は進んでいません。
- A:
仮に、認可外保育所の設置基準を作ることが決まったとすると、実施はどのくらいからになるの?
- B:
それはこれからの会議次第ですけど、仮に閣議決定されたとして、すべてが上手くいっても、適用開始は来年の今ごろか、再来年になると思います。
- A:
わたしたちがいままで話してきたことからすると、設置基準は、新しい保育所を作るときに適用されるものだよね。以前のあなたの話だと、現在は、誰でも保育所を作れてしまう。まずはそこをなんとかしないと、ということよね。
- B:
そうですね。でも、もうひとつ考えなくてはいけないことがあるんです。たしかに、認可外保育所の設置基準ができれば、新設の保育所に対しては基準を適用することで、設置を認めないとすることができます。そうしたい、というのがわたしたちの考えです。
でも、現在すでにある認可外保育所、あるいは、閣議決定から設置基準の適用がスタートするまでに作られる保育所に関して、どうすればいいか、これは難しい問題なんです。
- A:
すでに利用者がいるわけだからね。自分のを預けている保育所が、設置基準を満たしていないからって、いきなり閉鎖になるのも困るだろうし。
- B:
そう。だからといって、ひどい保育所がそのまま残ってしまってもいけない。いま、そのような場所に預けられていると、預けている母親に不利益がないようにしないといけないと思うんです。
- A:
何かいい方法はないのかしら?
?
- B:
これまでの意見にもありましたけど、情報公開をきちっとすることは、必要です。預けられる保育所の選択肢を複数示すことで、よりよい保育所を選ぶことができるようになりますから。
- A:
それはたしかに必要ね。あと、いま預けている保育所に不安を感じたときに、相談できる場所が身近にあるといいわ。
- B:
ええ、そういう相談窓口的な部分の整備も、同時に進める必要がありますね。いきなり閉鎖が難しいにしても、親の都合で、環境の悪いところに預けられているはモノも言えないのだから、かわいそう。事故があるまで我慢、というのはよくありません。
- A:
だから、現在の改善勧告よりは強制力はあったほうがいいと思う。たとえば改善勧告が出された場合は、必ずを預けている親にも通知がいくとか。でも、一筋縄ではいかない問題ね。

「(設置基準が作られた場合、) 基準に満たない既存の認可外保育所はすぐに閉鎖にすべき?」

総合規制改革会議 2001年7月24日に提出された中間とりまとめを読むことができます。
事実と違う! とか、実態を知らないのでは! もっと根が深い!といった意見も、是非お寄せください。
ただ、ご意見をいただく際にお願いしたいのは、「たち」にとって一番よい環境を作るために、いままでの既成概念を捨てて、新しく考えること、そして違う意見にも耳を傾けて、前向きに、建設的に話し合うことです。
このメルマガは毎週水曜日に発行し、同じ週の金曜日に、みなさんからのご意見をewomanサイトで掲載します。それを読んで、また続けてご意見いただければと思います。
サイトへの掲載をするか否か、編集権、2次使用権はewomanに帰属することをお許しください。個人名を書いていただきますが、サイト掲載または2次使用の際は、個人名ではなくewomanニックネームを掲載させていただくことでみなさんのプライバシーを守りたいと思います。いただいたご意見は、サイトに掲載されない分も含めて、すべて佐々木が内閣府に届け、届けたことをサイトにてご報告いたします。批判ではなく、改革。
建設的に、意見を積み上げられたら、と思います。
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